”【html】ルビをふろう” | Apologies

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このブログはフィクションであり、実在する事件、団体、人物との
いかなる類似も必然の一致です。


実はずっとルビを振りたかったのですが、何だか難しくてよく分からなかったので諦めていたのです。


で、この記事を見てると、おお簡単そうじゃあーりませんか。


よし早速使ってみるべし、れっつらごー‼️








『  参星羅睺奇譚おりおん忍法帖予告編



蛮族侵入の報を受け騎士団が、北州 クツラブ国境付近の村へ到着したのは夕暮れ迫る刻限であった。


副官に率いられた騎士団三番隊、六番隊、総勢100余名は村の中央広場に小山を発見した。


騎馬を進めた一行は全員その光景に絶句した。


小山と見えた物は数百人の村民の屍体を積み重ねて作られていた。


しかし一滴の血も流れておらず皆苦悶の表情を浮かべて絶命していた。


屍体の頂きに全身黒タイツ姿の小肥りの小男が一人唐傘を開いて座っていた。


細かい花弁状スパイク蛋白の突起の様な髪型をし、口だけの見える仮面を被った男は口を開いた。


 「ら〜り〜ほぉ〜、遅いよ、遅い、騎士団の諸君。待ち草臥れたぞ。うふうふうふふ」愉し気に友人でも待っていたかのような口調だ。


 「ぬぅ、胡乱な奴。何者じゃ!」先頭の六番隊組長が誰何した。


 「我が名は 侏儒一九コビッド19。お前達を待つ間、手慰みに村の者を全員あの世へ送ってやった。うふうふうふふ」まるで遊びのように語り侏儒一九は忍び笑いを漏らした。


その言動に騎士団の怒りは頂点に達した。


 「討て!」副官の号令に騎士団全員が騎乗のまま小男に矢を射った。


100本の矢衾が侏儒一九を襲い、誰もが射抜かれたその姿を見たと思った。


しかし全ての矢は空を切り彼方へと消えた。


 「らーりーほー!残念でした」戯けた声に騎士団が空に目を向けると侏儒一九が唐傘をクルクル回して空を漂っていた。


 「忍法 片輪狩子カタリンカリコしかと見届けよ。うふうふうふふ」侏儒一九の笑いが響いた。


『忍法片輪狩子』その唐傘を高速回転させることにより自在に空を飛ぶ技であろうか。


 「ぬぬぬっ、撃ち落とせ!!」副官の怒声に騎士団は次々と矢を放つが、全て侏儒一九に掠りもしなかった。


 「外れだ、外れ、しっかり狙え。うふうふうふふ」


小男の挑発に成す術もない騎士団は歯噛みして矢を射るしかなかった。


 「さてお遊びはこれくらいにして。お返しをお見舞いするぞ。うふうふうふふ」侏儒一九はそう言うと口から粘液状で直径10cm程の球体を吐き出し唐傘の上で転がし始めた。


 「いつもより余計に回しております。うふうふうふふ」侏儒一九が回す唐傘の上で勢いよく転がる粘液球体が突如弾けて霧のように拡散を始めた。


 「忍法傘下愚羅腐煙酸化グラフェン!」侏儒一九の声と共に霧が騎士団の頭上に降りかかった。


するとどうであろう、屈強な騎士団の面々が苦悶の表情を浮かべ呻き声を上げ、ある者は胸を掻き毟り泡を吹き、またある者は頭を抱えて馬上より転落した。


馬もまた痙攣し泡を吹き、倒れるとぴくりとも動かなくなった。


その間、ほんの数秒であったであろうか、猛者揃いで知られる皇国征夷騎士団の二小隊全員と馬が息絶え屍となった。


侏儒一九の恐るべき術『忍法傘下愚羅腐煙』によって屠られたのであった。


侏儒一九の体内より出しこの霧は、吸った者の全身至る所に血栓を生じせしめ、瞬時に全ての血液を凝固させ死に至らしめる猛毒であった。


恐るべき妖術集団『五芒星』、果たしてスデソウと愛馬スナウトシシは、この魔人達を討ち倒すことが出来るのであろうか・・・。