●概要・感想

◇ビジュアルが非常にわかりやすく、栄養素の側面から、食べ物の側面から、体の不調の側面から栄養学について論じた本。

◇断片的に収集してきた知識が、体系的に整理されており、漠然と良いとされている食品が、実際何に効果的なのかを知ることができた。

◇つまるところ1汁3菜のバランスのよい食事が最も良いが、体の不調の状態から、何を積極的に接種すればいいのかが明確になり、今後の食生活改善に役立てられると感じた。

 

 

●ためになった知識

◆お酒について、米や麦芽からつくる醸造酒(ビールや日本酒が該当)が糖質を含むのに対し、ウィスキーなどの蒸留酒は糖質が殆どない。

◆アミノ酸スコアという、必須アミノ酸がどれに含まれているかを示したものでは、卵、牛・豚・鳥肉、まぐろ、牛乳がスコアが高く理想的なものである。

◆ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、胃酸にやられてしまう事があるので、空腹時は避けたほうが良い。デザートとして食べると乳酸菌が生きたまま腸に行きやすくなる。

◆海苔は海の緑黄色野菜と言われるほど、βカロテンが豊富に含まれる。野菜が足りないときに、海苔を食べることで栄養素を補うこともできる。

◆下痢の対処方法として、暖かくてお腹に優しいものが良いので、卵、白身魚、鶏ささみ、湯豆腐などが良い。腸内環境を整えるために、納豆などの発酵食品を食べるのも良い。

◆月経前症候群については、気分を落ち着かせるために、カルシウムが多い食品や、ビタミンB6を含むものが良いとされる。ビタミンB6は、マグロ、玄米ご飯、鶏ささみなどに多い。

◆血糖値を急激に上げると体脂肪を溜め込みやすい状態になるため、太りやすくなる。血糖値の値を緩やかにすることが重要なので、GI値(グリセミックインデックス)の値が小さいほど血糖値の上昇を穏やかにできる。食品としては、肉類・魚類・葉物野菜・りんご・ヨーグルト・牛乳・卵などがある。逆に高いものは、食パン・コーンフレーク・米(精製米)・とうもろこし・じゃがいも・人参等がある。

◆ゆっくり食べたり、お酢を取ったりすると、消化に時間がかかって、血糖値の上昇を抑えられる。これはアミラーゼの分解を緩やかにするためである。

◆脂肪年初を助ける方法として、褐色脂肪細胞を活性化させる方法がある。肩甲骨のストレッチや、茶カテキンも有効である。食品ではビタミンB6がアミノ酸に分解して筋肉へ合成するのを助けるので、運動後にレバーや牛肉、鶏胸肉などを食べると良い。

◆疲労回復を助けるものとしては、ビタミンB1、B2が重要である。豚肉、鶏レバー、牛乳などが多く含まれている。ビタミンCやタウリン・アスパラギン酸も効果的であり、レモン、にんにく、アスパラガス、しじみなどが多く含まれている。

 

●タイトル

いちばんわかりやすい

栄養学の基本講座

基本をやさいくわかりやすく!

栄養学の入門書

日本食品標準成分表 日本人の食事摂取基準に対応!

 

●著者(監修)

川端輝江

 

●評価

★★★☆☆

 

●出版年

2023/4/14

 

●読書日

2023/4/17

◆NBAで今季ドラフト圧倒的No.1候補、歴代最高のポテンシャル、NBAスターたちも絶賛しているVictor Wembanyama (ウェンバンヤマ)だが、レブロンからは”エイリアン”と言われるほど異質な才能を持っている。

 

◆現時点でルディゴベア+KDと言われるほどのオフェンス力とディフェンス力、ボルボル並の身長とガード並みのハンドリングスキル・シュートなどのスキルセット、などなど、特別だと言われている要素は色々ある。

 

◆今回ハイライトで上がっていたシーンがとんでもなかった。

Victor Wembanyama Put Back Dunk Off His Own Missed Three - YouTube

 

◆1on1の場面で、レッグスルーからのドライブ→ステップバックスリー ここまでならまだ理解はできるのだが、なんとシュートを打った後外れると思ったので自らリバウンドに参加し、リングに弾かれたボールをそのままゴールに叩き込んでダンクしたのだ。

言葉で言っても何を行っているのかわからない状態だが、映像を見るとわからなすぎて笑ってしまう。NBAでステップバック3などを見慣れた視聴者ですら、そのプレーのありえなさに笑ってしまう。

 

◆スラムダンクで例えると、、、流川をベースに、身長を40cm大きくして(187→228cm)、ウィングスパンを50cm広くして(190?→240cm)、現代バスケのスキルセットを身に着けた感じ。

40cm身長が違うのは、河田弟(210cm)と宮城リョータ(168cm)の差ぐらい違う。

異次元過ぎて勝負にならない。世界は広い。。。

漫画の世界を超えることは最近は珍しくなくなってしまったのかな。。。

 

◆何でもできるレブロンのプレーや、ユーロステップからダンクをぶちかますヤニスのプレー、身体能力の塊のジャモラントのダンク、ドンチッチのIQが高すぎるプレー、KDの理不尽なプルアップシュート、カイリーのフィニッシュの美しさ、カリーの圧倒的にセレクションが悪いはずなのに決めきる3p、闘将バトラーのハートの強さを感じるプレー などなど、、、

魅力的なプレーヤーは今でもたくさんいるが、ウェンバンヤマは、その中でも特別な選手だとこのプレー一つ見ても言えると思う。


◆ほんと、怪我だけはせずに、ヤニスのように筋肉をつけられれば歴代topクラスの支配力を発揮する選手になれると思うと、見ているだけでワクワクするなと思う。


(C)Getty Images

●概要

◇公開鍵、秘密鍵といった、現代のインターネットの通信の秘匿性の根幹を司る技術の解説だけではなく、昔の暗号技術 シーザー暗号やエニグマなどの歴史的背景から解説している本。以前雑学系youtubeで暗号解読の歴史を見ていて、これらの歴史的な暗号について興味が湧いたので本を読んでみた。かなりボリュームがある本(全400ページ長)なので、読み飛ばしていったが、面白いエッセンスが得られた。

◇数学者は不思議の国のアリスが好きなんだなと思った。ルイス・キャロル自身、数学者なので親近感があるのかと思う。

 

●ためになったこと

◆秘密の暗号アルゴリズムを使うことは危険である。アルゴリズムが公開され、多くの人が脆弱性をつこうとトライしたが突破できなかったという事実だけが、その暗号の頑強性を保証する唯一の手段である。なので一般に使われているアルゴリズムこそが”安全”であり、テストされていない暗号のアルゴリズムは危険なのである。

◆弱い暗号は暗号化しないよりも危険である。それは暗号を使っているから大丈夫という気の緩みを誘発するので、返って危険になるからである。歴史的にもそれで失敗した例は枚挙にいとまがない。

◆現在最も使われている暗号アルゴリズムのRSAは、暗号文=平文^E mod N という単純な式で表せる。逆に 平文=暗号文^D mod N とする。ここでEとNは公開鍵だが、Dは秘密鍵である。また、このEとDをつくるときに登場する素数pとqの組み合わせは、秘密鍵同様秘匿されるべきものであり、これが漏洩すると秘密鍵が漏洩したのと等価である。

◆楕円曲線を利用した暗号とあるが、そもそも楕円曲線とは楕円形をしたグラフではなく、y^2=ax^3+bx^2+cx+d という関数で表される。

 

●タイトル

暗号技術入門 第3版

秘密の国のアリス

 

●著者

結城浩

 

●評価

★★★☆☆

 

●出版年

2015/9/1

 

●読書日

2023/4/5

 

●概要と感想

◇ドラッガーが2000年前後に書いた本を日本語訳したものである。マネジメントの大家として有名なドラッガーということで、今回読んでみた。書いてあることは納得できるものが多かったが、どちらかというとアカデミックな側面が強いように感じた。稲盛和夫氏など、叩き上げで実行してきた人の哲学や、宗教的な人としてあるべき哲学を解いたもののほうが、個人的には響くなと感じた。

◇会社の平均寿命<知的労働者の活動年数 なので、キャリアは代えなければならない、変化をしないことは、泥舟にしがみつくというリスクを抱えていること というのが、数字で表されるとドキッとした。

 

●印象に残ったこと

◆サンクコストを顧みず、辞めるべきものは即刻辞める。成果に貢献できないものでも続けることは、難しく手間がかかる。経営資源が取られてしまう。だから”廃棄”することでやめるように、リーダーシップを発揮する。

◇顔を合わせることは、相互の体系的な理解に不可欠である。当然コロナ禍前の時代、リモートなどない時代に書かれたことだが、やはり直接会うということは、ビデオや文書で見ることと次元が違う体系的な知識をもたらすのだと思う。

◆情報に関する態度を考える。(1)ともに働く部下に対し、提供すべき情報はなにか。それはいかなる形でいつまでに提供すべきか。(2)自分が必要とすべき情報はなにか。それは誰からか。いかなるかたちでいつまでにか。 と言った視点を持つ。

◆医者として成長する最高の方法は、自らが患者として2週間ほど入院することである。客が必要とするもの、関心があるものを、見つめることができるから。非営利組織(ボランティア)で働くのも良い。通常の外の世界の人と交流できるから。

◆知的労働者が生産性を向上させる要因は少なくとも6個。

 1)仕事の目的を考える。

 2)働く者自身が生産性向上の責務を負う。自らをマネジメントする。自律性を持つ

 3)継続してイノベーションを行う。

 4)自ら継続して学び、人に教える。

 5)知識労働の生産性は、量よりも質であることを理解する

 6)知識労働者は、組織にとってのコストではなく、資本財であることを理解する。知識労働者が組織のために働くことを欲する。

6番目の事項は、肉体労働者の生産性向上の条件とは真逆である。

行うべき仕事の内容を明らかにし、その仕事に集中し、その他のことの可能な限り全てはなくしてしまう。そうすると生産性が向上する。

◆会社の平均寿命は30年に対し、知的労働者が活動する期間は50年にもなろうとしている。つまり仕事を変えることができなくてはならなくなる。キャリアを代えていくためにマネジメントしていかなくてはならない。その時考えなくてはならないのは。

 1)自分とはなにか、強みはなにか。

 2)自分は所を得ているか

 3)果たすべき貢献はなにか

 4)他との関係において、責任はなにか

 5)第二の人生はなにか

1)について、フィードバック分析が有効である。強みだけではなく、全くできない弱みも明らかになる。フィードバック分析とは、立てた目標に対して、その後の結果を比較しなければならない。

◇結果を直視するのは辛い作業であると思う。そむけたくなると思う。書き留めることとあるが、それを意思の強さとしてやろうとするのは、非常に厳しいので、ハードルを下げて実施できないかを考えたい。例えば、日々の行動や考え方で良かったこと、何点、悪かったこと、何点というように、他日毎で積み上げてグラフプロットし毎日見る場所に貼るなどすれば、プロットするという行為だけやろうと決めればできるようになるのだと思う。

◇ダルビッシュ選手がyoutubeで同じような話、トレーニングの継続性を考えるときに、ハードルが高すぎる目標を設定することで3日坊主になるので、最低限でクリアできる目標を設定することが継続のためには大切 という話をしていて、それが非常に参考になると思った。

◆べき論である。やりたい責務を果たすのではなく、やるべきことをやらなければならない。やるべきことをするためには、やりたいことを諦めなくてはならないかもしれない。べき論は状況が求めるものであり、自らの強み、仕事の仕方、価値観であり、成果の意義である。気ままなだけでは成果を上げられない、貢献ない。果たす別記貢献は何かという問いからスタートすることで、逆に人は自由になる。責任をもつがゆえに自由になる。自らが決めて、正しい行動をするという、誰に命令されるわけでなく自分の頭で考えて行動するから自由なのである。

◆組織は権力ではもはや存在できない。信頼によってのみ成立する。信頼とは好き嫌いではない。信じ合うことである。そのためには互いを理解しなければならない。お互いの関係について責任を持たなければならない。

 

●タイトル

明日を支配するもの 21世紀のマネジメント革命

 

●著者

P.F.ドラッカー

上田惇生 訳

 

●評価

★★★✬☆

 

●出版日

1999年3月18日

 

●読書日

2023/4/3

 

 

 

●概要

◇日常に役立つと思われるところまで噛み砕いて、実例を示しながら人生に役立つ哲学的な考え方を示した本。非常に軽妙な切り口で、気軽に読むことができた。

 

●役立つ知識

◆文明を捨てるともっと強くなって人生も変わる。とは言ってもちょっとした工夫の範囲を超えてしまうので、一日スマートフォンを全く使わない日を作ってみる。自分の頭で考えたり、本で調べ物をしたり、記憶力も良くなる。”いいね”を気にしなくなるもの良い。他人からの評価は知らなくても良いものも多い。人の評価を気にしないといけないのは、自分に自信がないから。ただし、自分で自分を評価する”いいね”は増やしていくと良い。自分に自身が持てるようになる。つながっていないといけない症候群は、かつてはキリスト教で、ニーチェは”神は死んだ”という言葉で能動的ニヒリズムを説いた。

◆習慣を整理して、減らして、新たなものは慎重に判断して、それでも増やすときにはどれかと入れ替える。そうすることで人生の肩の荷を一つ一つ下ろすことができる。ハイデガーは先駆的決意姓という言葉で日常に埋没しているところから抜け出すことを説いてている。最も話が早いのは、死を意識すること。死を意識すれば悪習も立つことができるようになる。

◇スティーブ・ジョブズの有名なstay hangry stay foolish のスピーチの中でも、死を直面してからから人生が変わったとあった。現代は死が身近でなくなった分、死に直面する機会が失われており、悪習など余計なことをするようになっているのかもしれない。

◆自分の人生に物語のタイトルを付ける。タイトルを決めたら中身を決めてみる。物語を書いていくことで、毎日ワクワクし続けられる。

◆ちょい足しをしてみる。語尾に「ね」をつけるだけで柔らかくなるし、お体をお大事にと添えるだけで印象が良くなる。元気?とだけでも印象は良くなる。

 

●評価

★★★✬☆

 

●タイトル

たった1日で人生を300倍面白くする方法

 

●著者

小川仁志

 

●出版年

2014年2月

 

●読書日

2023/4/5

 

●概要

◆著者は一般企業に就職した後、会長秘書として仕事をしていたが、ある日会長が病気になって病院に入院することになった。そこでの病院食の味気なさを目の当たりにして、会長が死去したことをきっかけに栄養学の専門学校に入り直した。在学中の就職活動中、駅で千葉ロッテの監督のバレンタイン監督を電車でたまたま見つけ、栄養学のプロとして雇ってほしいと直談判。熱意が通じて管理栄養士として、スポーツ選手をサポートする道を自らの手で切り開いた。

◆行動力がものすごくあるのは、文書からにじみ出る熱意からも伝わってくる。こだわりが強いスポーツ選手に対して、環境と信念を曲げず向き合えたからこそ、失敗しながらも支えてくれる人たちがいて、自分の居場所を見つけて活躍してこられたのだと思う。もちろん、栄養学の本としても面白く読むことができた。

 

 

●印象的な部分

◆「逃げることで、答えを出すな。」という大学時代のラクロス部の監督からの言葉や、会長秘書として多くの財界人の要人と接する中で味わった緊迫感や重圧感に比べれば、スポーツの世界はのどかだ、という自負に励まされた。アスリートから煙たがられるのではなく、彼らから慕われる存在でなければならない。私がまずしなければいけないことは、彼らをリスペクトすること、彼れを理解することだった。

◇どんな場面でも通用する、自分の強みと置かれている中で相手をリスペクトすることから始めることの重要性を解いてくれている。

◆バレンタイン監督から託されたのは、選手たちの食事のどこが間違っているかを批判することではない。「どうすればもっとよくできるか」を考え、それを実行することだ。選手たちに優勝できる食事を提供しようという決意を行った

◆アスリートをリスペクトするからこそ、真っ向から否定するのではなく、やんわりとひつようなことを伝えていく。アスリートがアスリートの世界で戦えるようにするためには、リスペクトが前提としたコミュニケーションが必要。知識だけではなく、同じ場所で、同じ空気を吸っているから言えることがある。

◆プロのアスリートは毎日が勝負の世界にいる。自分たちを集中させてくれる儀式が必要で、食事もその一つである場合がある。ルーティーンというやつである。

 

 

●知識としてためになったこと

◆試合直前の勝負飯には

 ①糖質が中心になること

 ②低脂肪であること

 ③ビタミン・ミネラルが豊富なこと

が必要である。

◆炭水化物について。一言でまとめても、

 ①最も吸収の早い単糖類(ブドウ糖・果糖、バナナ・オレンジなど)

 ②中間の二糖類(ショ糖・ケーキ・ビスケット・牛乳など)

 ③吸収がゆっくりで腹持ちの良い多糖類(パン、ごはん、パスタ、うどんなど)

に分類される。適切なタイミングで取ることで、エネルギー不足を防ぐ効果がある。

◆運動中に糖質を補給することで、疲労困憊までの時間を伸ばすことができる。よくマラソンで30kgすぎからが辛いという話を聞くが、おそらく3時間で血糖値が下がって疲労困憊するからだと思う。途中でエネルギー補給をしていくことで、血糖値を維持することができる。
◆筋肉をつけるためにはタンパク質はたしかに重要だが、過剰摂取するとかえって筋肉が落ちる。

運動しない人でタンパク質の必要量は1g/体重1kg。アスリートでも倍の2g/体重1kgなので、体重75kgの一般人では、せいぜい100gのタンパク質を取れば十分である。

◆タンパク質量よりも筋肉を使った直後に取るほうが重要である。

◆肉食を全く行わず、菜食だけの生活が健康的 なんてことはない。

◆体脂肪を減らして減量(ダイエット)するには、炭水化物やたんぱく質を減らすのではなく、脂質を抑えることと、運動とが重要である。逆に体重を増やさなければならないアスリートは、厳しいトレーニングで消費した分以上に、食べるほうが難しい場合もある。

 

●タイトル

一流アスリートの食事

勝負飯の作り方

 

●著者

細野恵美

 

●評価

★★★★☆

 

●出版年

2016/9/4

 

●読書日

2023/4/2

 

●概要・感想

◇京セラを興した稲盛和夫氏の著書で、アメリカの企業を買収するときに、稲盛氏の哲学を相手に伝えるために英語で書かれたものを日本語訳したもの。個人主義のイメージが強いアメリカ企業であっても、人として、企業として、チームとして大切なことは何かを説いたものが、4ページ程度ごとに章立てられていて述べられている。

◇宗教観が消失した現代では、多くの人が判断基準に迷うことがわからなくなり、不安になったり悩み苛立ちを感じている。時代が変わろうとも人間の本質は変わらず「人間とはなにか」「人生とは以下にあるべきか」「人間として何が正しいのか」といった基本的な倫理や哲学を真剣に探究して身につけることが重要だと述べられているが、そのとおりかなと思う。

 

●印象に残ったこと

◆できないことを認める。実際にはできないことをできるようなフリはしない。無理に背伸びせずにできないことを認めることからスタートする。

◆大胆なだけでも細心なだけでもだめ。二律背反するようなこの性格を使い分けられるように幅広い経験を積んでいって、新お有機を身に着けていったときに理想的な人物になれる。

◆本能心を抑える。取り除くのではない。抑えることで心の中に理性が入ってくる隙間が生まれ、論理的に行動できるようになる。そうすると正しい判断を行う能力につながる。

◆仕事は楽しいと自分に言い聞かせる。仕事に惚れ込む。意識的にそうする努力を重ね、本当に心から仕事を好きになる。そのために意義を見つける。

◆私たちは決して苦痛や悩みから解放されることはない。しかし最悪のときでさえも、明るさを失わずに、明日に希望を持つように努力することはできる。

◆たとえ自分が損をしたとしても、人を信じていく。信頼とは外に求めるのではなく、自分の心の内側に求めるべきもの。信頼は自分の心の鏡である。

◆物事はあるがままに見る。利己心や都合に左右された色眼鏡では、複雑な事象しか見えなくなる。

たとえ自分に不利益があるとしても純粋な目で物事をみて、非があれば間違いを認めることも必要。自分自身の快楽や贅沢などから離れることも必要。真実を見つめるだけでは十分ではなく、その真実を求めるためには勇気を持つことが必要。

◆強烈な出来事や度重なる経験は、潜在意識に蓄積される。潜在意識は顕在意識よりも正しく素早い判断ができる。潜在意識を育てるためには、顕在意識であらゆることを真剣に繰り返すことで沈着させる。

◆自分の利益しか考えない人が多い。自分本位のビジネスに好機が訪れることはない。お客様に如何に喜んでもらうか、お客様が利益を挙げられるように一生懸命にならなければいけない。

◆土俵の真ん中で相撲を取る。土俵際のギリギリになってから力を発揮しなければいけないこともあるが、常に危機感を持ち必要な行動を起こすことが必要。

◆事業で必要なのは、自らのエネルギーで燃えることができる人。自然性の人。自らの炎で可燃性の他人に火をつけなければならない。

◆仕事の本当の喜びと醍醐味を味わうためには、渦の中心になって周囲の人を巻き込みながら、積極的に仕事に取り組む必要がある。それを起こせるだけの積極性や主体性が成果につながる。

◆実行の段階で、動機が善であるか、過程が前であるかを考えなければならない。私心によってでは自他ともに納得して受け入れられない。

◆リーダーは判断のものさしを持たなくてはならない。ものさしは世間の常識や他人の判断に基づくものではだめ。自分勝手な損か得かというものさしも誠実でないのでだめ。人生は一つ一つの判断の集積で形作られるので、常に正しい判断ができるように努めるべきである。誠実な人生哲学が必要となる。

◇誠実な人生哲学を持つために、困ったら6歳の頃の自分に聞いてみて、ただしいか、かっこいい大人か、尊敬できるか を基準にしていきたい。

◆一生懸命、なんとか相手にわかってほしいという思いを込めて、自分の言葉で心の底から話すとき、訴える力は強くなり相手の感動を呼び起こす。流暢さにはかけても変に技巧に走らず、全身全霊を傾けて誠実に話す。誠実さが利き手と話し手を結びつける。

◆単純化して考える。紛糾しているときには、複雑に絡み合って明快な答えを出すことがほとんど不可能になっていることが多い。なぜその問題が起こったのかを原点まで遡って、エッセンスを抽出することができる能力が重要である。

◆ある目標忍耐してものすごい意志の力で集中すること。そうするとこの目標が潜在意識の中に刷り込まれて潜在意識がモデルを組み立ててシミュレーションをしてくれる。強い願望を持った人ならそれが可能である。

◆楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する。できるのだと自分を言い聞かせ、自分を信じること。はじめに情熱を持つこと。

◆我々は現状の奴隷であってはならない。こうしたいと思ったけれど外的要因で自分の目標は実現困難であると思い、簡単に諦めてしまう人達がいる。できない理由を並べて行く人達がいる。もし強い願望を抱いて、夢を諦めなければ更にいい方法を考え続けていくことができる。寝ている間でもなんとか壁を取り除こうと考えるようになる。そうするとそれまで信じられないような創造力が生まれる。創意工夫を尽くし、最後まであきらめないで進むことができる。

 

●タイトル

PASSION

成功への情熱

 

●著者

稲盛和夫

 

●評価

★★★★☆

 

●出版日

2001年1月19日

 

●読書日

2023/3/28

 

 

●概要

◆2019年に起こった、LIXILのCEO:瀬戸欣哉氏と、LIXIL母体であるトステムの創業者一族である会長:潮田洋一郎氏の闘いを扱ったノンフィクション作品。登場人物・企業名全てが実名で登場している。(一部会社名がA社などあるがほんの一部)

◆ノンフィクションの取材にもとづいて作成されたたためか、通常あるような著者のあとがきはない。”あとがきに代えて”という株主総会後のLIXILの紹介、取材協力者の一覧、時系列が載っているだけである。

 

●感想

◆読み物としては、ほとんど池井戸潤の作品であった。勧善懲悪的なところ、仲間が現れて協力しくれるところ、正義を貫こうとすること、相手の策略で苦戦するところ、最後は勝つところなど、池井戸作品のエッセンスが全てあった。

◆本編は非常にざっくりいうと、正義=瀬戸氏、悪=潮田氏という構図で構成されている。潮田氏側の言い分も聞かなければいけないと思うが、本を読む限りでは、正義-悪の構図はそのとおりなのかと推察される。クビを恐れずにビジネスボードメンバーとして現状を外部に告発する方々も、正義のために戦ったのだと思う。登場する人物は、それぞれ、正しいことをするという哲学のもと行動する人と、潮田氏に対して忖度をするという”宮使い”の哲学のもと行動する人であった。会社人間として忖度はするものだと思うが、正しいことや哲学を曲げてまですることなのか、実際にその立場に置かれた人も読者も試されたのだと感じた。

◆本件はネットニュースはじめ、かなり話題になっていたもので、単なる内紛に遠くから見ている文には見えていたが、(確かに内紛には間違いないのだが)”ガバナンス”というもののあり方を考える上で非常に身近な話題であった。

◆do the right thing 正しいことをする という信念が、瀬戸氏にはあり、それを持ち続けて行動できたことが初対面であっても協力する仲間を得ることができたのだと思う。その哲学が伝わったのだと思う。
◆LIXILに勤めている大学時代の友人も、「瀬戸さん、社員の自分から見ても良いなと思う。」ということを言っていた。本を読んでもそのとおりだなと感じた。

◆瀬戸氏が武蔵高校の高校バスケ部であった。また、次のように「今も会社の課題は何だと、いや、そもそもその課題設定そのものは正しいのかと何度も自問している。様々な視点で問いを考える視点は、経営にあたる上ですごく役立っている。武蔵では授業をサボってばかりいたが、そこだけは身についたとすごく感謝している」と語っていることは印象的であった。

◆小ネタも散りばめられていて、クスッとするものもあった。社内SNSのワークプレイスに瀬戸氏を応援する書き込みをする7人を、AKB48になぞらえて神セブンと呼んだり、スラムダンクの「おう、俺は三井 諦めの悪い男」などを投稿した場面を出したり。同じ社会で過ごしていて、同じ文化で過ごしていていることがわかるようで嬉しかった。

◆モノタロウの創業エピソードもあったが、月5万のアパートにサーバーをおいて、ガンガンクーラーで冷やしながら始めたり、嫌がらせにあいながらやったり、挑戦する人は困難や障害に立ち向かったのだと感じた。

◆総じて、非常に面白かった。

 

●タイトル

決戦!株主総会

ドキュメント

LIXIL 死闘の8ヶ月

 

●著者

秋場大輔

 

●評価

★★★★☆

 

●出版年

2022/6/10

 

●読書日

2023/4/1

 

 

 

●概要

◇アインシュタイン自身の回顧録が半分、日本人の著者がまとめたり、考察したものが半分という内容であった。アインシュタインの人生年表や、数式(難しくて理解しきれない)もあったが、どんな考えでいたのかが分かる本となっていた。

 

●印象に残ったこと

◇相対性理論という考え方が生まれたベースにあったのは、古典的なニュートン力学に加えて、マクスウェルの方程式という電磁気学、この2つがベースとなる概念であったし、熱力学の概念も参考にされていた。

◆15のときに事業の失敗で、ドイツからイタリアに移住。16のときにギムナジウムは中退して半年実家に逃避。スイスのチューリッヒ工科大学に受験するも文系科目がだめで不合格。21ではアルバイトと仕送り、無国籍状態で生活し、22でスイス国籍を取得して23でスイス特許庁に技官として就職。ここまでの経歴だけ見れば、単なる一般人、しかもあまり順調そうではないようににしか見えない。

◇26歳(奇跡の年)で、光量子仮説、ブラウン運動、特殊相対性理論の3大論文を発表。

◇このとき、大学教授や助手ではなく、務め人であった。その後ドイツに戻り一般相対性理論は、その後37歳のときに最終的な論文が発表された。ドイツではヒトラーが政権を握ると、ユダヤ人排斥運動もあり、アインシュタインの首には現在価値1500万円の賞金がかけられた。有史に名を残す学者であって、その人自身が望まずとも、アルキメデス、ラボアジェなど、処刑殺害されたひともいる。

◆「考える」ということはどういうことなのか。なにかから受けた感覚や印象が記憶や脳内イメージになっただけなら、「考えた」ことにはならない。経験を重ねて一連のイメージ郡ができ、あるイメージから別のイメージを連想できるようになっても、まだ、「思考」とはいえない。けれど、イメージ軍のうち、特定のイメージがしじゅう自己主張するようになり、一見バラバラの情報をつなぎ合わせ、全体を秩序づけることがある。そんなイメージこそが思考を進める上で、かけがえのない道具(概念)になるの。脈絡のない連想は、脳みその運動にすぎない。それを「思考」に格上げするのが、主に「概念」の働きだと言える。

◆4つの力をシンプルに、同様に扱うための統一理論に向けてアインシュタインも研究を進めていたが道半ばだし、現代でも研究が続けられている分野。

◆特殊相対性理論によて高速で動いているから時間が遅れ、一般相対性理論によって重力が弱くなることで時間が進む。それの差分により、衛星の中の時計は、地上に比べて1日あたり38.4μs進む。この差分があると、カーナビでは1日に1kmずれてしまう。そうならないように、地上とぴったり同じ時を進むよユニ、衛星の時計を精密に時刻合わせしている。

 

●評価

★★✬☆☆

 

●著者

アルベルト・アインシュタイン

渡辺正 訳

 

●出版年

2022/3/10

 

●読書日

2023/3/30

●本日のこと

本日法政大学市ヶ谷キャンパスで電験三種(電気主任技術者第三種)を受験してきた。

はじめの開始30分前に途中休憩があるとは言え、朝9時からよる17時過ぎまでと、なかなかにハードな試験であった。理論(90分)・電力(90分)・機械(90分)・法規(65分)の4科目すべてを受験した。

 

●感触

理論…そこそこ簡単だな。まあまあかな。80前後はいくはず → 速報採点85点

電力…難易度上がると思っていたけどなんとかなった。解きにくい問題もあったけど70は硬い →速報採点80点

機械…難易度下がると思っていた。直前で勉強していた照明の問題が出てラッキー。途中退出して次の法規の暗記の時間をとる。100点行ったかもしれない → 速報85点

法規…なんだかぱっと見難しそうだけれど、B問題含め最後までとききった。流石に60は超えたと思う。 → 速報58点

 

というわけで、理論・電力・機械はマークミスなどない限り合格。法規は当落線上にあるといった状態。

 

法規の選択問題で、2択まで絞った後の選択で、ことごとく外していた。選択問題4/10で壊滅。。。B問題は見たことない問題であったが、理解していればできる問題が多かったので対応。安全率の問題は、2.0か2.2か散々迷って、ここでも2択を外す。合格点のボーダーが下がってくれないかな。。。

 

 

●そもそも受験の経緯

出自は機械屋だが、仕事で電気化学にかかわる機会が多くなってきたので、電気のことを体系的に学ぶきっかけにと22/11頃から勉強を始めていた。当初、どうやって勉強するのが良いか調べていたところ、youtubeで”電験合格”というチャンネルが良いという噂を聞いて見てみたところ、非常に良質なチャンネルであることがわかった。”良質”と言うのは、本に書いてある正しいけれど小難しいことを言うのではなく、生徒目線に立った理解を助けるため、イメージを先行させて説明したり、難しいところ難しくないところを強調したり。間違えやすい、陥りやすいところをわざとノリツッコミで先回りしてくれる先生の講義のスタイルが、非常に自分にあっていると感じた。youtubeプレミアムでストレスフリーで視聴できる環境を整え、勉強してきた。

 

●これまでの勉強手順

1)youtubeで電験合格さんの4分野の講義集を一気視聴(1.75倍速)  (0-2w)

2)(1)で見た分野をテキストで復習し、全体概要をぼんやりと把握する(2w-4w)

3)過去問に手を付けてみて難易度を把握。(5w)

4)過去問演習を進めながら、適宜理解度が低い分野を動画の演習編の見ながら解くのをなぞったり、講義を見直しながら進める。1問ずつ解いていく。解放がわからなかったら解答をすぐに見て、1h後にまた解いてみる。その中で理解を深めていく。理解が不足していたら動画の再視聴やテキスト勉強に戻ったりする。なかなかわからなかったものを3日後ぐらいに復習も行う。分野は理論から進めたが、電力・機械もやってみる。(5w-8w)

5)ちらほら過去問正答率が6割を超えるようになってくる。(見たことある問題も増えてくるので)法規の計算問題にも着手。段々と時間を意識して解くこともしていく。 (9w-13w) 

6)法規の暗記事項については、有料アプリも活用。通勤中にできるメリットはあったが、参考テキストに緑ペンで塗って赤シートで隠したほうが、覚えは早かったかもしれない。(14-15w)

7)総まとめで理解度の低い問題の復習(16w-17w)

8)試験当日を想定し、取っておいた直近の問題を試験当日のようにして解く

 (時間制限や余白での記入、全体をまず見てから解きはじめるなど)何度も間違えたり理解があやふやな問題を付箋でリストアップ(18w)

 

総勉強時間は、  1w  =  24h 平均と仮定すると 450h程度か。

①数学の基礎知識(複素数・微積程度はできる)

②化学の知識(大学受験+第一種公害防止管理者)

③情報の知識(応用情報処理技術者)

③電磁気学(大学での授業はほぼ失念+第二種電気工事士)

④機械の知識(技術士 機械部門 ファクトリーオートメーションで受かるぐらいには)

の前提での勉強であった。

 

●感想

電験合格さんのチャンネルなかったら、とっつきにくすぎて大変な試験であるが、漠然としたイメージで捉えながら全体像が把握できたことがありがたかった。本当に感謝。すべての動画に良いねつけるくらいには。

なるべく暗記する式を減らして、これまで高校で覚えてきた公式を中心に、なるだけ導出。理解を中心にした勉強法は良かったのかなとおもぅ。

 

 

●受験日

2023/3/27