●概要

◇37のモノを焦点に、世界史的にどのような影響を与えて行ったのかを概略的に説明している本。

◇ちょこちょこ知らないことがあって面白かったが、詳しい話はもう少し焦点を絞った本で補完しないと浅くなる。

 

●ためになった知識

◆トマトについて。原産は南アメリカのアンデス高地であるが、当初ヨーロッパ人はトマトを食べ物とは考えずに観賞用として楽しんでいた。1600年前後ではトマトは精力剤、催淫植物として捉えられたことから、イギリスではトマトを「ラブ・アップル」と呼んだり、アメリカでは姓がつくという意味で「ウルフ・アップル」と呼ぶ。ピューリタン革命のクロムウェルは、催淫植物とみなしたトマトの栽培を禁止したりもした。イタリアでパスタにトマトソースをかけるようになったのは、1800年頃からとのこと。

◆パブ・バーについて、パブの語源はパブリックハウスの略であり、イギリスで地域住民の憩いの場や居酒屋に由来する。バーの語源はアメリカ西部のフロンティアの時代。当時の飲食店では樽に入れたウィスキーをグラス売りしていたが、酔っ払った客が店主の目を盗んで勝手に樽から酒を飲んでしまうことがしばしばあった。そのため、業者は頑丈な横棒(=バー)を渡して、客が勝手に酒樽に近づけないようにしなければならなかった。境界の横棒は、やがて横板に代わり、カウンターを通した対面式の酒場としてバーと言うようになった。

◆レストランについて。レストランは、フランスが発祥。パリでブーランジェという人物が、羊の肉の入った「レストラン」という名前の、活力をつけるスープを売り出して大評判になり、それ以来この料理の名前が新しいタイプの料理店の名称になった。ちなみに「レストラン」はフランス語で元気を回復させるという意味。その後レストランが広がった契機として、フランス革命でルイ16世が処刑され貴族が特権を剥奪されたことも挙げられる。貴族お抱えの料理人は職を失ったが、彼らは街の各所でレストランを開業した。コックの長い白い帽子はこの当時評判だったカーレムという料理人のトレードマークが由来だった。こうしてフランス料理は宮廷料理から大衆料理になった。

◆地下鉄のメトロという由来。ロンドンで世界で初めて開業した地下鉄の名前が、メトロポリタン鉄道という。そこからメトロが来ている。

◆19世紀蒸気機関の改良から第二次産業革命を起こし、いち早く重工業で発展して世界の工場としての地位を確立したイギリスだったが、当時は鉄がまだ脆い銑鉄しかなかった。その後ベッセマー法という空気を吹き込んで銑鉄から鋼鉄に変える方法が普及した(転炉、現在では別の方法が取られている)。これにより鋼が安価に生産できるようになり、鋼鉄大量生産時代が到来する。これだけの理由ではないと思うが、イギリスは産業革命をリードしていて工場がすでにあったため、新興国であったアメリカやドイツは最新型の方式を採用してイギリスを抜かしていった。イギリスは工場更新に苦戦したことも要因の一つである。

 

 

●タイトル

「モノ」で読み解く世界史

 

●著者

宮崎正勝

 

●評価

★★✬☆☆

 

●初版

2017年7月15日

 

●読書日

2023/3/26

 

 

 

 

 

 

大谷翔平選手がすごいのは語り尽くされていると思うので置いておいて。


チームとしての役割を、それぞれが果たして、試合に出た選手だけでなく、監督、コーチ、声援を送る観客、家族、etc。。。関係者みんなが本当に素晴らしいと思った。


全ての人には役割があるが、その役割の歯車がうまく回る状況をお膳立てをした栗山監督は最大の賛辞を贈られるべきだと思った。想いがあって、人が集まって、チーム作りをしていって、最高の準備をしてきた結果が、現れたんだと思う。


大谷選手もダルビッシュ選手も、志願で声をかけてくるまであえて待っていた、なんてマネジメントスキルがあまりに高すぎる。選手として大成しなくても、役割を持てて大きなことができる、人間性は全てのベースになるのを教えてもらった気がする。



あまりにもできたシナリオに目が行ってしまうしその結果もすごいが、そこに至るまでの準備と役割を果たしてきた選手はじめとする関係者の活躍があってこそだと思う。


一方、スーパースターや主人公となるべき人は限られている。侍JAPANに選ばれた全ての選手は、子供の頃からスーパースターだったと思うが、器というか、天命というか、やはり大谷選手と村上選手は別格だと思った。


特に、村上選手の心情には心打たれた。調子が上がらない中で周りがカバーしてくれ、信頼してくれ、追い込まれて追い込まれて、その中で成長して壁を乗り越えた姿には感動しかなかった。


準備、周りの支えを得られるだけの人間性、運、才能、努力、、、自分が小学生だったら憧れて野球始めてたと思う。

ただ、もう大人なので自分ができるフィールド、子供の頃の自分にかっこいいと思ってもらえるような大人になれるように努力していきたい。


自分が物語のスポットライトが一番強いところに当たる場所にいる人間でなくても、スポットライトの準備をしたり盛り上げたり、自分にできることを果たして助け合うことで、チームで大きなことができる。主人公が1人でできないことだって、みんなで力が合わさると大きなことができる。

人生で一番大事なことなんだろうな。


取り留めなく徒然な文章ですが、感動したので。


●概要

◆HSP high sensity parson の人が、HSPの人向けに書いた本であり、気になってしまうことに対して情報を遮断するのではなく、それを受け入れた上でどの様に行動していくのが良いかをHSPの人目線で書かれた本。

◆感受性が豊かだし、身の回りにある本当に良いものに対して深く味わって、深い感動を覚えることができるる。様々な情報を結びつけることで直感的に本質を見抜く力が強くて、心が深いという特性を持つ反面、非常に疲れやすくとくに多くの情報量に頭のリソースを取られることでへとへとになることがある。

◆辛いからと行って感じた感覚を無視していると、嫌なものや痛いものは感じにくくなるけれど、同時に生きていく上での喜びやときめきも感じづらくなってしまう。

◆いつまでも、7歳のときの自分 (リトル自分)が、どうしたいか、本音の心を聞いて行動するのは、本田圭佑も岡本太郎もこの本でも、言及しているので普遍性があって響くのたと思う。子供の頃の自分に、恥ずかしくない行動を取れているか、本当にやりたいことはなにかを聞く。世の中に擦れていて眼の前の世界をキラキラしたものと見れなくなっていないか、そんな自問自答が必要なときもあるんだと思った。

 

 

●参考になったこと

◆HSPでない人に、HSPの人が感じていることを伝えても、その感覚を持っていないから、本当にわからない。鈍感ということ。

◆嫌いを封じていると、依存されたり相手から過度に干渉、要求されたりと、かえって人間関係がこじれてしまうこともある。キライは自分に不利益をもたらすかもしれない予兆センサー。

◆ちょっとお願いと、人を頼ることが第一歩。

◆困っている人を先回りして助けることは、かえってその人を成長させないでいるし、それに対して報われないことも多い。相手に対して、あえて予兆を放置して、ほとほと嫌になる経験をして、このままじゃダメだという思いになってもらうことが大事だったりする。

◆相手から頼まれてからはじめて対応するようにする。先に手を出さない。

◆良いと思えること、能力を発揮できること、どんな人達と堂宇やってはララけるかという、想い、強み、環境のバランスを考えて仕事を見つめる。

◆こうしたい と こうしなきゃ というのを見極める。こうしたいは自分の本音。こうしなきゃは世間の声。口ではこうしたいといっていても、そういいつつ体が動かないときは、体の状態を感じてみる。”今”はしたくないのかもしれない。いま本当にやりたいことは何でしょうか。やりたいことをやると心身にエネルギーが溜まります。

◆リトル自分と話すときには、お腹のあたりにグーッと意識を集中して、幼い頃の自分をイメージしてみる。2~15歳ぐらいの自分を思い浮かべる(適切な年齢は個人差あり)とくに2歳ぐらいで、イヤイヤ期で誰に対しても自由にイヤ!といえる時期をイメージして、その自分に聞いてみる。迷っていることを聞いてみて、幼い自分がそれをしている姿がイメージできればOK.その子を守る野菜くたくましい親になったつもりで、幼い自分がしたがることを叶えてあげる。

◆毎日の小さなこうしたい を叶えてあげること。

 

●タイトル

「気が付きすぎてつかれる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本

 

●著者

武田友紀

 

●評価

★★★★☆

 

●出版日

2018/8/5

 

●読書日

2023/3/21

●感想

◆まず、タイトルはどういう意味かということで手に取った本。タイトルの通り、国際人権という、国連中心に、国際的に採択されている考え方をベースにして、日本という国を見て、政府や国がどうであって、あるべき姿に向かわせるための”武器”=手段として使っていく。そんな意味合いの本であった。

◆遺憾の意を表するとは、よく北朝鮮がミサイルを打ってきたときに政府が北朝鮮に対して表明する決まり文句であるが、まさか日本が国連から人権に関して、あまりに対応が不義理でずさんであるため、遺憾の意を受けていたとは知らなかった。

◆よく日本の情報開示や表現の自由は国際的に見ても先進国の中ではダントツに低い ということを言われていたりして、そんなものかというように聞き流していたが、改めてこのような本を手にとって読むと、日本という国は素晴らしい側面がある一方、非常に独善的で都合の悪いことは煙に巻いて言い逃れして向き合おうとしない国 そんな態度を他の国から見られているということを知れた。国会議員は質問に対してまともに答えないで論点をずらすことで有耶無耶にしてごまかして正面から向き合わないと言われているが、その態度は国際社会に出てもやっていると、他の国から愛想を尽かされているということなんだと思う。いいところ、悪いところ、しっかり知らないといけないと思った。

◆日本は三権分立で成り立っていると言われているけど、よく見ると立法する国会議員がダイジンはじめ行政のトップであるため、立法と行政はほぼ同じになっている。そして最高裁裁判官の任命は内閣総理大臣が行うので、司法に対しても影響力を持つので、三権分立どころか1箇所に権力が集まっているという考え方がある。ここに様々な問題の根源があるように思えてならない。シンパは少ないほうが必要な分け前が少なくて済むため、多数の無関心な層と熱心な少数の支持者という構図が、支配層からしたら組織運営には都合がいいと言うのはyoutuberからの受売りだが、理にかなっていると思う。できることは、選挙にちゃんと行くこと、判断をすること、なんだと思う。

◆SDGsは昨今叫ばれているが、その全身となる目標 MDGsがあるとは知らなかった。SGDsはMGGsで得られた成果や課題を盛り込んで、貧困の解決というのを第一義的に定義したものであると捉えないと、いろいろな誤解を生じしていると思った。

 

●印象に残ったこと

◇人権の実現のために政府が推敲すべき義務の3つ

・人がすることを尊重し、不当に制限しないこと「尊重義務 respect」

・人を虐待から守ること 「保護義務 protect」

・人が能力を発揮できる条件を整えること 「充足義務 fulfil」

◇思いやり は大切なことだが、自分の仲間以外には思いやりの対象にならないことが多い。人権は、すべての人が持っている権利であるので、自分の仲間以外にも対象になるという面で、思いやりよりも範囲が広い概念であり、主張できる権利である。

◇世界のジャーナリストは、会社ではなく(転職も含めて)業界で専門性を高めていくが、日本は企業に就職するという考え方が強い。アカデミアについては、研究者は所属している学会に就職するという指摘をする人もいる。

 

●タイトル

武器としての国際人権

日本の貧困・報道・差別

 

●著者

藤田早苗

 

●評価

★★★☆☆

 

●出版日

2022/12/21

 

●読書日

2023/3/20

●概要感想

◆資産運用として、よく取り上げられている3つの方法、つみたてNISA,iDeCoふるさと納税を扱った本。DC年金についても少し述べられていたが、iDeCoとの併用もあるが、DC年金についての運用を考えることが最も現実的かと思った。

◆積立NISAは、タンス預金を市場に出すための戦略的なものかと思うので、うまく利用していきたいと思う反面、凍結資金にしないためにも自分で運用先を考えたほうが良いとも思った。

◆インデックス投資は初心者に対しておすすめというのはそうかもしれないが、運用する人(企業内サラリーマン)が、平均株価に対してのみベンチマークして運用することで当たり障りのない運用で、日経平均やダウ平均におんぶにだっこだけになるかと、別の本では語られていた。これから成長する企業は、どこか、どんな発信をしているか、どんな人達か、どんな理念を持っているか、そんな情報を判断できるようになったら、余剰資金を分散して世の中のために使うようになりたいと思った。

◆ふるさと納税の返礼品のカレンダーが載っているのは、要望はあるのは理解するが、あまりに理念とかけ離れていてびっくりした。返礼品を第一義に考えると、ろくなことにならないようにも感じた。せめてその自治体がどんなところで、自分との関わりの有無や、その自治体が目指す方針や理念、災害復旧で必要なお金の寄付になる、。。。、そんな意味のある投資になるという考えで寄付をするというようにしないと、あまりに残念なような気がしてならない。

◆日本人は無宗教の人は多いが、蓄財教、とくに人のために自分のお金を投資することを極端に嫌う考えがベースにあると他の本で書いてあった。正直その通りかと思う。他人を思って、未来に対しての投資(寄付)が、世界的に見てもあまりに少ない事実もあるので、せめて私は意味のある投資・寄付をしていって、より良い世の中になる貢献をしていきたいと思った。その両輪として、自分が裕福になってそれができる状況であるというのは、必要条件なので、ゴールの位置を間違えないで活用していきたい。

◆一方で節税は重要な考えだと思う。税金を召し上げられても、現状うまく活用されているとは到底思えないので、キャッシュアウトをなるべく減らして、その分投資に回していくという考え方は、賛成であるので。そうするとNISAは積立でというよりも、しっかり企業を選んで投資する、それが非課税になるというのが最も理想的なのだと思った。

 

●タイトル

マンガと図解でよく分かる

つみたてNISA iDeCo ふるさと納税

ゼロからはじめる投資と節税入門

 

●著者

坂井富士子

 

●評価

★★☆☆☆

 

●出版日

2022/2/1

 

●読書日

2023/3/20

 

●概要・感想

◇岡本太郎が書いた文章をまとめたもの。岡本太郎と言ったら大阪万博の太陽の塔ぐらいしか知らなかったが、非常に純粋で飾り気なくてダイレクトなメッセージを発していた人だとは知らなかった。

◇芸術は、専門の知識や技術を持つ人達が”いい”と決めた権威あるものが良いものだろう、という他人に頼った考えをしていたし、多くの人がそうしているのだと思う。岡本太郎はそんなものは不潔であるという。

◇岡本太郎は自分としての筋を通さず、迎合して上手に周りに合わせて、ポジションを取っていく、そんなものに対して強烈にNOといって、反抗していた。純粋すぎて他人に理解されないものだろうけれど、孤独かもしれないけれど、それで良い。中途半端ではなく明朗に打ち出して、己をごまかさずに貫く。己に対して残酷なまでに批判的になる。積極的に主張する。それが本当の謙虚さ。といっていて、中途半端ではなくてやっていけば、魅力になって嫌味にならなくて、よくなる。

◇自分で自分を操作してるように、自分自身を客観視していれば他人の評価なんて関係なく、自分に対して慰めたり励ましたりできるのだと思う。内なるリトルホンダみたいなものかなとも思った。自分に聞いてみてどう思うか。そんな状況を意識して作り出せる人は、かえって人のこともよく分かるのではないかと思った。

◇成功した偉人として捉えるのではなく、壁にぶつかりながら自分をもって、自分を貫いた人として捉えるべきなのだと知った。

 

●印象に残った言葉

◆スポーツを見るのは良いが、なんの簡易も責任もない他人に賭けても、自分の責任において何もしていない。自分の意思やプライドを捨てて、代わって架空の場所で代用の生きがいにうつつを抜かしている。そんなことで自分をごまかすなんて虚しいだけで、現代の悲劇的なところ。

◆自分は未熟だという前提のもと生きる。マイナス面があるからこそ、ファイトを燃やして眼の前の壁と向かって対決をする。

◆挑みをやめてしまった瞬間から、老人になる。生ー死 挑戦ー諦め が人間生命の根源的な対極だと思う。

◆生きることはつくること。つくるのは作品を生み出すだけではなく、何かを感じ取って自分の中でこれまでなかった感情を生み出すこともつくること。そんなつくることによって、人間は本来のよろこび、命から出るエネルギーを得ることができる。

◆どんな作品でも、見た人が素晴らしいと思えば素晴らしいし、そうでないと思ったら違う。ゴッホは死ぬまで評価されず、絵も全く売れず、失意の中で自殺した。

 

●評価

★★★★☆

 

●タイトル

自分の中に孤独を抱け

岡本太郎

 

●著者

岡本太郎

平野暁臣

 

●出版年

2017/4/20

 

●読書日

2013/3/19

●感想

◆いい本ではあるが、解説を章立て的区よりもyoutubeでゆっくり解説で噛み砕いているのをまず見て、その後で学術的な説明を受けたほうが頭での理解は進むのかと思う。もちろん、youtbueには間違いがたくさんあるという前提に立っていなければならないが。

◆貸出開始されてから間もない最新の本を手にとって実際に持ち帰って見ることができたのはラッキーだった。

◆章末にあるクイズは結構難しい。きちんと理解していないとまず正解はできない。

 

 

●評価

★★✬☆☆

 

●タイトル

よく分かる最新

電磁気学の基本と仕組み

大学で学ぶ電磁相互作用の最新知識

 

●著者

山崎耕造

 

●出版年

2023/2/24

 

 

●読書日

2023/3/13

●感想

◇確か昔東大生に最も読まれている本ということで大学生協においてあるのを見た気がする。内容は特に文系大学生に向けた、論文を書くにはどのようにすればよいか(どうアイデアを集めればいいか)を独自の視点で切り取って、まとめたエッセイ集という本である。

◇自分の力で飛ぶことができない人間=グライダー人間というようにアナロジーで示しているのは、とてもわかり易たとえで、昔の本ではあるがまさに現代人にも同じことが言えるのかなと思う。

 

●印象に残ったこと

◆夜行性で実施したことは、朝改めて見てみると違った視点を得ることができる。しかも朝の視点のほうが良いことが多い。手紙にしても、夜書いたものを寝かしておいて、朝もう一度見ることで推敲が捗る。

◆情報収集は、カードや記事をスクラップにまとめて整理するやり方がある。これらは店卸が必要であり、どこかで見直して整理して捨てることも必要である。知識も同様、頭に入れたあとに忘却の時間に耐えることが本当に必要化の取捨選択となっている。詰め込むことは全てにおいて正ではなく、適度に忘却していくことは、実は頭をクリアにして行くために重要なプロセスである。ただし、価値観がしっかりしていないとつまらないこと、些細な事ばかり覚えているようになったりして、大切なものを忘れてしまうことになる。価値観が記憶においても重要である。

◆似たような分野の関連書籍を読む際に、1冊目は非常に時間が掛かるが、2冊目3冊目と読んでいくことで概念やテクニカルタームが理解できてくるのでどんどん速く読めるようになっていく。

◆忘れても良いことはメモするのが良いという考えもある。メモすると記憶の中にとどめて置かなければならないという観念から開放されて、頭のリソースが開けられる。逆にメモしないことで、絶対に忘れたらまずいという状況を作り出すことで、自分自身を脅迫して忘れないようにする思考法もある。

◆つまるところ、思考の整理はいかに忘れるか、である。そのためにアイデアのメモは取るが、一旦時間をおいて見返したときに、その情報が本当に重要化を再度考えることで、必要な知識は残って古典となり、不要な知識は忘れることができる。

◆とっさの考えや、こうしたいという思いは、自分の中にためておくことで内圧がかかり、エネルギーを貯めることができる。つどつど吐き出していたら圧力が下がってエネルギーが消散してしまうこともある。すぐに与えないことで、憧れや主体性が育まれ、工夫して、マネて、盗んで行くことで知識や技術を習得していく。その憧れ・飢え・主体性を育むことが始めたあとの継続性や熱意につながっていく。

◆話すことはアウトプットの機会である。アウトプットは考えを整理する絶好の機会である。

 

●評価

★★★☆☆

 

●タイトル

思考の整理学

 

●著者

外山滋比古

 

●出版年

1986年4月24日

 

●読書日

2023/3/15

●感想

◇子育てで大事なことは、大人同士の人間関係でも当然大切なことである。大人よりもダイレクトに、素直に感じる子供のほうが、より大事なことを意識しないと影響を受けすぎてしまうので、より真剣に向き合う必要がある。その手段としてのアクティブリスニングだと思う。

◇アドバイスや対策を考えることは建設的な手段だと考えていたが、話を受け止めて、その状況におかれた子供・パートナーをケアすることを考えることは、それ以上に大事ということが心に響いた。動こうとするのは良いのだが、受け止める時間とよく考える時間と、それを踏まえてから相手に答えを出すようにせめて誘導しなければ、相手からすると、”勝手アドバイザー”で話を聞いてくれない人になってしまう。

 

●印象に残った言葉

◆裁判官ではなく探偵になる。責めるような聞き方ではなく、なんでそう思ったのかを考えていくことや、子供の目線に興味や感謝の気持を持つことで、行動の裏に隠されていた理由や想いに寄り添いやすくなる。

◆子供の話を聞くときには、耳だけ向けるのではなく、体、とくにへそを正面に向けて話を聞くようにする。

◆親のニーズとしては自分のこと「仕事、家事、趣味」を早くやりたいが、こどもは心配喜び悩みを聞いてほしいニーズが有る時がある。親としては自分のニーズを一時保留としてへそを正面に向けて話を聞くようにしたい。

◆子供の話を聞くときには、誘導尋問が、聞く親側の権力欲を満たしたいだけになっていないかの確認が必要。自分で考える機会を奪わないようにする。

◆物事には必ずポジティブな面があると相手を応援しているようにみえることでも、実際には否定定期なことを抑圧するという価値観の押しつけをしていることがある。これを「トキシック・ポジティビティ」と言われ、相手が抱える大変な思いや悩みを否定し、無視する行為にすぎない。悩んでいたり苦しんでいたりするときにまず必要なのは、その感情を抱いても良いと受け止めることであり、「いつでも上を向いて」というのは非現実的な期待であり、前向きでないときの自分に罪悪感を覚えさせてしまう。

◆私のはなしをしたいという親のニーズはおいておいて、心配喜び悩みを聞いてほしいという子供のニーズに寄り添っていく。

◆アクティブリスニングは夫婦関係でも同様に有効。パートナーの話を蔑ろに聞いている場合は、相手のニーズに鈍感であったり、攻撃的になったりすることが多い。生成ン的な支えはいくらあっても歓迎されるのに比べて、一方的に不要なアドバイスをするなどの過度な情報支援は結婚の満足度を下げてしまう。悩んでいるときに一蹴されて話を聞いてくれなかっり、不要なアドバイスをされると、アドバイスをしてくれる人に対して感情的になったり、避難したくなる。大切な人と一緒にいるために、自分がどのようなコミュニケーションをのぞんでいるか、「思いやり」の気持ちを持って相手に伝える必要がある。その手段として、主語を「私」にして、状況+影響+気持ち をセットして、相手を避難せずに自分の気持ちを正直に伝える。

◆相手の意見を尊重して感謝するところと、自分がこうしてほしいという境界線は引くようにする。

 

 

●評価

★★★✬☆

 

 

●タイトル

アクティブリスニングでかなえる最高の子育て

 

●著者

島村華子

 

●出版年

2023/2/2

 

●読書日

2023/2/15

●感想

◇アドラー心理学をもとに、学術的になりすぎずに実用性のある形で考え方を示した本。

◇他の本とも同じ様に、幸福とは他人と比べてどうか、順位がどうか、比較的に恵まれているものを掴みに行くなどという話ではない。幸福は他と比べず、自分の中にすでにあるもので、外に見つけに行くことではない。幸福に”なる”という言葉がそもそも違くて、幸福”である”というだけである。ただ、現代思考に染まった者として、比較ができない中でその考えにすぐなれるかというと難しくもある。ただ、そうなる考え方の努力は続けていきたい。

◇成功することを目指さないで幸福であれ、と言っているわけではなく次元が違う話で、対立でも同一視でもするものではないのだといっていると思う。言葉では理解できなくはないが、思考回路としてその域に達するまで、時間はかかるのだと思う。

◇また時間があるときに読み返したいと思う本である。

 

●印象に残った言葉

◇成功≠幸福である。成功は量的で測定可能・他人からも見ることができる。一方幸福は質的でオリジナルで自分自身にしか理解されない。

◇成功するコト=幸福と考えない人は、生活の中でささやかな満足にこそ幸福は見いだせると考える。

◇幸福の必要条件はあまりなく、十分条件はない。お金も成功も、あるものをどう活用するかによる。

◇幸福は幸運によって得られるものではない。幸運は一過性にすぎない。

◆アドラーの「人生に意味はない」という言葉は、それだけ聞くと虚無的な思想に見えてしまうが、続きがあって、「人生の意味はあなたが自分自身に与えるものだ」とある。

◆幸福はオリジナルなものだから、犠牲は必要ない。誰かが不幸で大変だから、自分も幸福になってはいけないとか、悲劇のヒロインで注目されることを是としてはそこから抜け出せない。実は自分から幸福でないことを望んでしまっている。それは対人関係に入って傷つくリスクを犯したくないことが根源である。幸福になれば注目されなり、特別な存在でなくなる。それでも幸福が至上として考えて行動していくべき。

◆対人関係はあらゆる悩みの種である。幸福や生きる喜びも、対人関係の中でしか得ることができない。誰とも関わらなければ傷つきもしないが、喜びもない。結婚する決心をしたのはこの人となら幸福になれると考えたからではなかったか。初めて子供と対面した親も、子供とともに生きることで、っきっとこれからの人生はいままでとは大きく違ったものになるだろうと思ったはずである。夫婦二人の生活がいつの間にか行き詰まっても、こどもがいれば難局を打開することができると考えたはずである。

◆「自分に価値があると思うときにだけ、勇気を持てる」とある。課題に取り組む勇気である。課題に取り組むことで結果が明らかになるからである。結果が明らかになると失敗するかもしれないが、それに向き合わなくてはならない。勇気が必要である。対人関係に入っていくのも、嫌われるかもしれない、憎まれたり裏切られたりするかもしれない経験を覚悟しなければいけない。幸福になるためにはそれでも、対人関係の中に入っていくしかない。

◆生産性の観点だけで他人を評価しない。いることあることそれ自体に価値を生むことだってある。

◆未来のために我慢する今という価値観や、過去のせいで〇〇になってしまった。という今につながらない公開はしない。今ここだけに意識を向けて日々を充実したものにしたい。

 

●タイトル

幸福の哲学

アドラー×古代ギリシアの知恵

 

●著者

岸見一郎

 

●出版日

2017/1/20

 

●読書日

2023/3/5