■■評価■■
★★★✬☆
■■概要・感想■■
○人類の歴史を振り返ったときに、OPENさを基調とした組織は発展し、クローズドな組織は発展しなかったことを、実例たんまりで解説した本。
○この直後に読んだfactfullnessと続けて読んだことで、自分が当たり前だと思っていたことが古くて間違った根拠になっていたり、懐古主義だったりすることに気づくヒントを得られるかと思う。
○OPENであることの重要さとともに、Closedになってしまう心境、本能、実例などがある。両方の側面から見ることで、それでもOPENでいることは大事。というか、今まで成功した事例は、ホントはclosedにしたかったけど、openにせざるを得なかったという状況が、全体のレベルアップに貢献したということになったのだと感じた。
■タイトル
OPEN
■著者
ヨハン・ノルベリ
■出版日
2022/4/27
■読書日
2023/7/24
■■印象に残ったところ■■
●進歩を続ける唯一の方法は、オープンさを増すことなのだ。自由は確実性と統制を与えてくれないが、予測不能なことの余地を残してくれている。一方オープン性に目を背けるとリスクであり、歴史上長続きしなかった黄金時代はたくさんある。
○たしかに、歴史上の黄金時代が陳腐化したものになって行くのって、だいたい鎖国しているときだよね。それで数百年後に手痛いしっぺ返しが来るイメージ。
●動物は生物の遺伝的進化で強い種が残るが時間がかかる。ヒトは真似することで文化進化を一瞬で起こせる。
○行動変容できることが人の強み。それが良いことであるなら最高だが、悪い習慣、携帯に時間を盗られる等は、注意深くいなければならない。
●他人の脳へのアクセスを失った人々は、技術力を維持できず、多くの技術や手法を忘れてしまった。
○ちょっと怖いよね。いまクラウドに上がっているものが全て消え去ったら、まじでバカ亜になるんだと思う。
●ラストベルト地帯が示しているのは、産業の中で競争意識が欠如が長く続けば、それだけその産業は最終的に弱体化することだ」とのべる。小手先の保護主義でどうにかできるものではない。
○肝に銘じないと怖い。寄らば大樹の陰だと、外との競争意識が働かなくなってしまう。
●西欧白人の白い肌は、慢性的なビタミンD不足に対して、日光を吸収しやすいということで広まった程度のものである。
○本当か?でも、生物学的なスジは通るのか。
●メキシコ移民4世でスペイン語を流暢に話せるヒトは、多い地域ですらたった5%。他の移民集団と大差ない。
○郷に入れば郷に従え で、そこまでなるのか。。。逆に中国人の華僑はすごいかも。彼らは中華思想持っているから言語失わないのかな。
○イスラムの中世の黄金時代の終焉は、モンゴル軍がすべてを破壊したから。
●西欧で発展したのは、手紙のやり取りが活発であり、優秀な人達が国を超えたコミュニティを形成しており、オープンにせざるを得ない状況であったから。弾圧しても近隣諸国に移動して、そこが強力になってしまう。それをさせたくない、ある意味、為政者がコントロールできていない状況であったからこそ発展した。失敗の連続であったからこそ意外性の余地があって成功した。
●一方、宋の時代に産業革命間近に行った中国は、明の時代で大航海時代も目前であったが鎖国をして閉鎖的になり閉じこもった。イノベーションは結果的に潰されてしまった。
○この対比の考え方は面白いと思う。中国はこの時代あまりに広くてすごくて、なんでも出来すぎたんだな。
●起業家は富を独占しているように見えるが、非常に大きなリスクをとって実施したのにもかかわらず、全体の2.2%の富しか手にしておらず、他のおこぼれをそれ以外の人たちに分け与えているとも言える。
○アイツラずるい、ではなく、アイツラありがとう、なんだな。彼らがいないと世の中いないと世の中進歩していかないのに、格差がとか行っているんじゃなくて全体レベルアップしているから良いじゃんの考え方もあるなぁ。
●タダで得ているものを評価するすべはない。一方で昔有料だった地図、カメラ、百科事典、などはなんの価値ももたらしていないか?
○値段を知っているのに価値を知らないのを冷笑家と言っている切り口は面白い。お金で全て換算しようとする世の中だからこそ、タダと言われるものの価値がわからない人が多い。逆に言えば、タダでも価値が高いものを十分理解しているヒトは、ものすごく強みになるのではないか。お金持ちのヒトほど、他者貢献こそ人生の目標としている人が多いように、実はタダに見えるものこそ、価値が高く、副次的にお金が舞い込むというような仕組みになっているのではないか。
●いつの時代になっても昔は良かったとしている。大体自分が10歳ぐらいのときの時代を美化する。いつの時代の人々も。遡り続けて4000千年前の人でさえ、それより前の黄金時代を書いている。
○そういう性質があるということを理解しないといけない。自分が10歳の頃やったゲームがちょうどいいなんて、単なる思い出補正で、暗いところでゲームして目を悪くしたヒトがたくさんいた。ポケモンショックで倒れた子供がたくさんいた時代である。いまは良くなった。良くなったけれど、進歩によって新しい問題が出てきただけである。
●歴史的ノスタルジアのある考察は、過去の問題を切り抜けた事実を知っているので今にして思えば大した問題に思えないというものだ。切り抜けたからこそ今ここにいるのだ。だが、今原罪直面している問題を解決できるかどうかは、決して定かではない。だから苦しむのだ。
○コロナがいい例になりそう。切り抜けている最中は必死だが、切り抜けてしまうと何だったんだ、あれ。とかになってしまう。漫画の最終回でラスボスを倒して平和になった街では、ラスボスのこともそんなやついたなぁ、大変だったなぁになっていくのが、ヒトとして当たり前なのかもしれない。過去にとらわれないという良い側面もあるのだと思う。
●下記のようにヒトは考える傾向にある。
・生まれてきたときに世界にあったものはすべて正常でかつ普通。世界の仕組みの自然な一部
・15-35歳の間での間に発明されたものは何であれ新しく刺激的。革新的で多分それを仕事にできる。
・35歳以降に発明されたものは何であれ、自然の摂理に反している。
○非常に面白い洞察かつ、いま33歳の自分にとって、もうすぐすると何であれ自然の摂理に反していると感じるようになる時代が来る。そう思って新しいものを取り入れていかないと、青春は終わってしまって老いが始まってしまう。
●アメリカには包括的な計画がなく、断片的、不安定、そして「極端な起業家精神」に苦しんでいる。日本やドイツの安定した戦略的に協力する連合体に
●フェイクニュースが問題なのではなく、文脈や思想を伴わないニュースが問題なのだ。
○誰かのせいにするのはやめよう。時代は反作用を伴いながら良くなっている。自由である。選択の自由がある。使わない、離れる選択もまた自由である。他人に矯正してはいけないし、押し付けられてもいけない。自分で判断しよう。それの価値を自分の頭で考えて。一方、世の中の常識人間が思っていることも知っておくことは、社会生活を送る上では重要。他人との共同空間はそれを守るべきだからね。それは大事。とくに家族にとっては。曖昧ではなく、ちゃんと考える。でも、自分だけで完結することは自分の頭で自分の価値観で判断しよう。
●自由は素晴らしいと考えるのは、意外に難しい。表現の自由というのは、あんな低俗なエロ漫画、と思ったものでも認めるということだ。自分たちの嫌いなもの、馴染みの兄物をどこまで許容できるかが、文化や社會としてのオープン性を決める。難しいとわかった上で、自分の許容範囲を少しずつでも拡大していけば、自分の気持ちの表し方をマイルドにしていけば、オープン性は拡大していけるのではないか。
○良いところ、自分にないものを取り入れていかないといけないな。それが良い悪い知らないでもOK。そういう体験をしてみることが大事なんだろう。ふと、ギャンブルなんて馬鹿みたいだと思ったけど、一回どんなものか知ってみるのもおもしろかもとか思った。競馬とかパチンコとか、どんなものなのか、実は知らないで毛嫌いしているものもある。法律で縛られていない範囲であれば、やってみて良いんじゃないかな。だれかに連れて行ってもらうのも面白いのかもしれない。あんまり、、、ギャンブル狂いの友達いないから、タイミングが合うときでいいかもしれない。
●人間は協力するようにできているが、その相手は一部だけ。個人的関係という文脈に限られ、「オレたち」と「ヤツら」に分けようとする。原罪とも言うべきものである。
○確かに、こんなポジションを作り出したくなるのが人というものなのは理解できる。身の回りでも、大きい単位小さい単位、はたまた自分の過去の経験ですら選別したりするのもある気がする。
■OPENの利点事例/面白い事例■
●注目している問題が、解決者の専門領域から遠いほど解決の可能性が高かった。意外性と組み合わせの問題であり、その文脈では目新しくても、そのヒトは熟知している発想や手法を適応できる。
●委員会も計画も、ヒエラルキーも構造も強調もない。ただ、みんなに拓かれたプラットフォームがあって、みんながいただけだ。自分自身の知識と興味に基づいて、他人がそれを面白くないとかどうてもいいとか、かんけいなく自由に書いて想像する自由を持っていたことが、グーグル、フェイスブック、Wikipedia、様々なサービスが花開いていった理由である。唯一のフィルターは絶え間ないフィードバックである。
○なにかやろうと思うことは批判にさらされるのと同義であるんだろう。オープンな空間で様々な考えの人からフィードバックがあるのだから。この事実は知っておかないと、心をやられてしまいそうになりそう。色んなところで言われているけど。
●「意外性」に価値があるし、オープンにしたところにメリットを取り出せる。
○バカなる戦略に近いかもしれない。そうすると意外性を発揮できるひとに価値があるのだけれど、それって視野視座視点が他の人と違うってことなのかな。
●進歩とは、あらゆることが絶えずあらゆる場所のあらゆるヒトにとっていい方向に向かうことではない。それは進歩ではない。そんなものは奇跡だ。進歩は奇跡ではない。それは問題解決の結果だ。問題は不可逆で、解決策が新たな問題を生み、次はそれを解決しなければならない
○面白い。自分は進歩=ここでいう奇跡だと思っていた。作用反作用があることをは前提なんだな。最大多数の最大幸福なんてやっている人もいるけれど、個人としては信念に合うかどうかで考えれば良いんだと思う。
●古代ローマではガリア人の文化であるズボンの着用を厳しく禁止した。
●アメリカが純粋科学の世界で関する存在となったのは、ドイツのユダヤ人迫害でごく短期間に難民として移動したらか
●お互いを知り合うようになり、外見がちがう人々との共通点が目につくようになると、この多様性のアレルギーは低下して消える傾向にある
