昨日ようやく観た。
『蛇にピアス』
第130回芥川賞受賞作(集英社刊) 監督:蜷川幸雄 出演:吉高由里子 高良健吾 ARATA あびる優 ソニン【特別出演】 市川亀治郎 井手らっきょ 小栗旬 唐沢寿明 藤原竜也
感想
なんとも言えない気分になる。
スプリットタンどうこうっていう身体改造については別にどうもこうも思わない。
タトゥやらバイセクシャルやらにも個人的には抵抗はない。
個性 という枠組みの中での自由だと自分は思う。
気になるのは主人公『ルイ』のような思考停止状態。
『世の中つまらない』と思っているような感じは理解できる。自分も数年前までそうだったし。
別にいつ死んでも良いと思っているのは今の自分もそう変わらない。
ルイがどういう人生を歩んできたかという描写はないが、ある種の現実に対しての虚無感というのを表しているのだろうなと感じました。
在り来たりな表現を使えば、『将来の夢を見つけづらい世の中』がこのような人種を作り出している。
とも捉えられるが、もっと根本的な原因は『親、社会からの教育』だと思う。
おそらくこれからの世の中、支配する側とされる側の二つに分かれて行く。
支配する側とは、世の中の仕組み、全ての理を理解し、操作する側。そこに欲が絡めば宗教や奴隷のような関係も増えていく。
支配される側は、『楽をしたい』ということを究極に追い求める人種。
この『楽をしたい』という誰もが持つ、追い求める思考は、恒常性維持機能の基本プログラムである以上、無くすことは出来ない。
しかしながら、現状に楽を求めるか、未来に楽を求めるかのどちらかで、思考は大きく変わる。
前者はストレスをためる傾向にあり、後者は成長を追い求める。
『楽をしたい』『楽とは何か?』
しばらくの課題になりそうだ。