<昭和天皇>A級戦犯の靖国合祀に不快感 元宮内庁長官メモ
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■富田氏メモ靖国部分の全文■
私は 或る時に、A級が合祀されその上 松岡、白取までもが、
筑波は慎重に対処してくれたと聞いたが
松平の子の今の宮司がどう考えたのか 易々と
松平は 平和に強い考があったと思うのに 親の心子知らずと思っている
だから 私あれ以来参拝していない それが私の心だ(原文のまま)
これをいわゆる「A級戦犯」全ての人の合祀に対する陛下の思いと捉えてよいか大きな疑問 東條首相の名でなく「松岡」「白取」と具体的に言われたのは 陛下は 三国同盟こそ米国との衝突の原因ととらえ この二人の「三国同盟を推進」をよほど許せなかったということだろう。いずれにしても 陛下ご自身の判断と思いであり 中国・韓国の主張とは全く違う位置にあることだけは間違いない。
昭和天皇のお言葉というものは もともと言葉巧みなかたではなく それが肉声としてもストレートに解釈しても それが真に大御心かといえば 大きく違うだろう、このようなことはいくつか過去にあり 広島の原爆についてのお言葉など。
この度もおそらくメモ通りの発言があったのだろう。ただいえるのは戦前戦後と陛下のご在位中にいっかんした 立憲君主としての行動原理として存在するのが 国事行為に関し ものの正しい正しくないことよりも優先されることとして 賛否両論のあるもの、民意が割れるものには 国事行為はお認めにならないというご姿勢がある。
これは今上におかれましても共通の「天皇の行動原理」、民意の総意が取れていないものに関しては 確認作業を求める即ち「まつりごとに口を出す」ということをするのが 立憲君主の行動原理で 松岡をお嫌いになったのも国民の総意でない独断が幾つもあったからで この靖国神社宮司の松平永芳氏の合祀の決断に関してもまた まだまだコンセンサスが取れていないと判断されたのだろう。 それ以降靖国に参拝されなくなったのもそこに独断があったから、陛下の行動原理には右や左はないのである。
今上におかれても 将棋の名人の「日の丸をあげさせる」という総意の取れていないいないことをやろうとするひとには「不快感」をあらわすのが天皇。中曽根さんや読売の社主を昭和天皇が避けられたのも この人達の持つ「独断」でありこれをとことんお嫌いになる。ものの善悪より優先するものが天皇の行動原理にはある。
いわゆる「A級」を靖国から取り除いたとしても また靖国にかわる国立の施設を作ったとしても 大御心が国民の総意が取れていないと判断する限り陛下は参拝されないということだけは確かだろう。
以上
2006/7/22(土)投稿