出張ふたたび
アニメビジネス専門サイト「アニメ!アニメ!」にて、5/1公開の劇場アニメ『いばらの王 –King of Thorn-』のレビューを書かせていただきました。週末シネマとは違って長文ですので、よかったら読んでやってください。
▼アニメ!アニメ!(PCのみ)
http://animeanime.jp/
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いばらの王 -King of Thorn-
片山一良監督作品『いばらの王 -King of Thorn-』を観る。岩原裕二の原作漫画を『FREEDOM』などの先進的な企画を手がけるサンライズ荻窪スタジオが劇場アニメ化したものだ。2012年、致死率100%の奇病が人類を襲い、選ばれた160名の患者が治療可能な未来へコールドスリープする。だが、目覚めるとそこは未知の怪物が蠢く絶望の世界だった。手堅いSFアクションと思わせながら、終幕に向けた急展開が衝撃的。幾重にも絡み合った謎が観客の多くを突き放す反面、劇中の伏線やヒントをもう一度確かめたくなる不思議な魅力を兼ね備える。力作!【平日シネマ100226_改訂】
息もできない
韓国映画界で活躍する俳優ヤン・イクチュンが製作・監督・脚本・編集・主演の五役を務めた長編デビュー作『息もできない』を観る。債権回収業者の取り立てを行うサンフンは幼い頃、父親に母と妹を殺されて以来、心の傷を暴力で紛らわせていた。ある日、彼は勝ち気な女子高生のヨニと出会い、ケンカしながらも似た者同士のお互いに惹かれ合う。監督の自宅を売ってまで製作費を捻出した自主映画だが、安っぽさは微塵もなく、その演技は自然体を超えて観客の魂を大きく揺さぶる。バイオレンスたっぷりでも、それはどこか子供っぽく愛おしい。【平日シネマ100412】
第9地区
ピーター・ジャクソン製作の注目作『第9地区』を観る。南アフリカ共和国上空に飛来したエイリアンを難民として受け入れて約30年。人間と隣接する彼らの居住区は“第9地区”と呼ばれ、忌み嫌われていた。無名のスタッフ&キャストによる低予算のSF映画だが、それを逆手にマーケティングに縛られない型破りな物語とユニークな世界観を実現。フェイクドキュメンタリーとしての巧さもあるが、多くの卓越したアイデアでエイリアンと共存する異国に実際に身を置いたような興奮と衝撃がある。人間ドラマの深さと共に映画の志の高さに涙。傑作!【週末シネマ100410-2】
月に囚われた男
SFサスペンス『月に囚われた男』を観る。月から送られる資源が人類を支える近未来。ただひとり採掘作業に従事するサム・ベルは3年の契約を満了し、まもなく地球へ帰還する。だが、彼は作業中に奇妙な幻覚を目撃し、事故を起こす。果たしてサムの身に何が起きたのか。監督は本作で長編デビューを飾ったデイビッド・ボウイの息子、ダンカン・ジョーンズ。月面基地を舞台にした見事な密室劇で、ほぼ一人芝居で展開する500万ドルの小品だ。過去の名作に対するオマージュを捧げつつ、新たなSF映画を創造しようする挑戦的な姿勢に感激。必見!【週末シネマ100410-1】