「免疫の守護者 制御性T細胞とはなにか (ブルーバックス)坂口志文, 塚﨑朝子著」を読みました。
私は著者の二年後輩で一時期同じ免疫病理学に、戸籍上いました。すでに愛知県がんセンターに移っておられました。その後、東京の皮膚免疫セミナーで講演していただいたり、2008年京都で国際皮膚ループス研究会の特別ゲストとして参加していただいたりしました(写真)ならすと10年に1度会っておることになります。本を読むまでもなく、一連一筋の制御性T細胞の研究には敬意を表するものです。文章の端々に著者の学問に対する姿勢が表れていて、大変印象深かったです、特にサプレッサーT細胞が幻となってしまったと言う件は、私は同時進行的に経験していたので、感慨深いものがありました。その後の制御性T細胞の研究によって、従来から曖昧だったことが次々と明らかなったくだりは圧巻です。免疫学研究と言うのは露天掘りだという表現は非常に面白いなと思いました。免疫学のエッセンスに触れました。第二弾を期待しています。
