一例一学 〜次世代の皮膚科医に伝えたい知識と技術〜 | FF残日録のブログ

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広島県出身。各地で皮膚科の医療に関係してきました。2017年から,高槻の病院に勤めてます。過去の文書や今の心のうちを,終活兼ねて記して行こうと思ってます。2023/1/8に、dermadreamからFF残日録のブログに名称変更。

一例一学 〜次世代の皮膚科医に伝えたい知識と技術〜

 

石川治先生(群馬大学名誉教授 石井病院)から献本を頂きました。

 

Visual Dermatology 2023年8月号の特集号 一例一学 〜次世代の皮膚科医に伝えたい知識と技術〜です。この雑誌は4つのパートからなりたっています。1)ありふれた疾患の治療(5題) 2)同一疾患の多症例から学んだこと(5題) 3)一症例から学んだこと(4題) 4)市中病院ではじめて診た疾患(3題)。それぞれに、石川先生の「一例一学」題するコメントが載っております。このコメントを見るだけでも、皮膚科医の魂にズンと来るものがあります。

 

一例一学と守破離(千利休の言葉)が全体の基調になっています。詳しくは、本書を読んでいただければ理解できます。

 

全体的には2−3を除くと、石川先生なりの講釈を踏まえて簡明にポイントが記されていて、実臨床に大変役立ちます。

 

尋常性疣贅の液体窒素療法で、水ぶくれが出来るほどすれば改善率が高いのは何故?

巻き爪治療におけるアルコールランプと鉗子の使い方

酒皶のお薦め療法

が気に入りました。

 

サルコイドーシス、皮膚筋炎、毛包系腫瘍は豊富な臨床像がきれいな写真で掲載されています。何回も見直せます。

 

2018年の皮膚病診療 忘れえぬ症例 40:116-119、2018と合わせて読むと、石川先生の人が見えてきます。