※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
こうなる前、触れていたことがある
男の嗜みに興味を持ち始めた頃
「…ねぇねぇ、智兄はやったことあるの?」
二人きりのリビングなのに、頬を染めてこしょこしょと耳元で聞いてきた
「あるよ」
「え?ほんと?!」
「うん」
「それってさ…それって難しいの?」
恥ずかしそうに少し俯きながら、上目使いで聞いてくる
「やるときは清潔な手ってことだけ気を付ければ難しいことないよ」
「そっかぁ、難しくないのかぁ…」
「教えようか?」
「えっ?!」
うっかり漏れた本音に、嬉しそうな顔したから
「風呂終わったら部屋においで」
意図的に、和に触れた
常に近くに居たし、和からも腕とか足とか色んなところをペタペタ触られてたけど
それが逆の構図になった途端、 異 常 になる
普通はしない
そんなこと分かってる
だけど、俺はもう限界だった
欲 と 理 性 の限界
そして巡ってきた、絶好のチャンス
「ぁ…さと…にぃ…」
「かず…きもちい?」
「ん…きもちいっ…あっ…」
産まれた時から馴染みのある身体なのに、ヤバイくらい頭が沸騰する
目が血走るのが自分でも分かるくらいに
「はぁっ…ん…」
「出たね」
「…出ちゃったぁ」
「ほらこんなに」
「わっ…やっぱり一人でするよりも出てる…」
「上手くなったよ?」
「ほんと…?ふふっ はずかしぃ…」
俺仕様の嗜みを覚えた和は「智兄にしてもらうほうが気持ちいいんだもん」なんて言って
明かりの無い部屋で
下 だけ出した 悩 ましげな格好で、上気させた頬で笑ってみせた
…俺のモノにしたい
いつかこの行為の本当の意味を知った時に、二人の関係がどうなってしまうかを考えられないほど
抑えられない感情が身体を支配して、グツグツと煮え立った
「もう一回出す?」
「んーん、チョーすっきりしたから大丈夫」
「そっか、もう寝る?眠れる?」
だけど、最後の砦だけはなんとか守っていた
和のを可愛がって、和の声を聞いて
それで終わり
「智兄のお陰でぐっすり寝れそうっ へへっ ありがとっ」
「それはよかった」
「おやすみなさ~いっ」
「おやすみ…和」
戸が閉まって一人になると、和の残り香が鼻を抜けた
必死に押さえていた鼓動が耳に煩い
「はぁ…苦し…」
震える指先に、和の名残を乗せる
「和…ん…ぅ…」
その指を 口 に 含 んで、懸命に 慰 めた
ぁ…さと…にぃ…
さっきまで和が瞼の裏から消えるまで
頭が真っ白になるまで
ここから飛び出して和を 抱 いてしまわないように…
何度も何度も吐き出した
つづく