続・再び部屋の中へ11 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















人と一緒に過ごすことがこんなに心地好いなんて知らなかった



サトシと離れるのが寂しい

それでも、駄目って言わなくちゃいけない?



世の恋人達は、どうやって二人の時間を区切っているんだろう…




「ほんとにカズは…」

「あ…」



頬にちゅっとされて、身体が離された



「駄目って言いたいけど、言えなくて困ってる?

もっと一緒に居たいけど、駄目って言わなくちゃいけないから寂しくて苦しい?」



なんでバレてるの…?

人ってみんなこういう能力を持ってるものなの?



「カズに言わせようとしてごめんね

仕事、ちゃんと行くから」



行くんだ…

そっか…



「俺がちゃんとするから、カズは甘えていいよ」



そんな難しいことを言われても困る

今までは、そう思ってた




「サトシ、仕事に…」

「うんうんっ!仕事に?」

「…い…」

「いっ?!」

「…き、なさーいっ!」

「え~…」



期待に満ち溢れた顔から一気に落胆の顔になった


…と、思ったけど、手がするすると服の上を滑ってる



「こらぁー!脱がすなーっ!

あっ…隙を見付けて際どいところを触るなっ!」

「…チッ」

「は?今、舌打ちした?!俺ちゃんと仕事に行けって言えたよ?」

「舌打ちなんかしてないよぉ~?……チッ」

「してんじゃねーか!こんにゃろー!」

「ぐぇーっ」



ベッドから降りて、隙有らば絡みつこうとするサトシに跳び蹴りした




日常や仕事を疎かにしてまで二人で居ても、嬉しくないし楽しくないと思ったんだけど…


これは正解?不正解?



途中までしか読めなかったけど、あの本にはこれの答えが書いてあったのかなぁ



あ~!やっぱり分からないことばっかりだっ!









「行ってきます」

「お邪魔しました」



サトシと一緒に部屋を出た



「もう少しだったのになぁ~」

「そんなに仕事休みたいの?」

「そんなにカズと!一緒に居たいのっ」

「あ、そっか…そっちか」



こういうの、すぐに分かるようになりたい



でもお手本にする本はもう無いし、独学は駄目って言われちゃったし


今すっごく前向きなのにな~


なにか出来ることないかな~




「カズは夜から仕事?」

「そう」

「頑張ってね」

「サトシも、仕事しっかりね」

「知りたいことあったら一緒に学ぶんだからね?変な本使って勉強しちゃ駄目だよ?」

「分かってるって

じゃ、またね、サトシ」

「またね、カズっ」



手を振って、二人きりの時間を区切った




サトシの背中を見送って、反対方面のホームへ向かう



今日も一駅前で降りて歩こうかな…



本は駄目って言われたから、動画を借りて帰ろう

サトシはそっちも凄いから、俺もちゃんと勉強しないと!




乗り込んだ電車の窓には、雨に濡れた木々が鮮やかに輝いている





















終わり




『部屋の中』続編リクエスト・S様、C様、Y様、アメンバー様