※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
ここへ訪れる人を選り好みなんてしないけど
こういう素敵な人は、ちゃんと幸せへの道を進んで欲しい
俺は、その手助けが出来る
「分かりました、それでは触診に移らせていただきますね」
「ぬ…脱ぎ…ますか?」
「いいえ、まずはリラックスしてください
その必要が有るときは、私がやりますので」
ソファから立ち上がると、必然的に目線が上がって眉がへにょりと下がった
色々調べて、色々試して、それでどうにもならなかったからここへ来てるんだ
リラックスしろと言われても、不安だよね
「そちらに移動しますね」
ローテーブルを回って、白衣の裾を静かに払う
「ここ、失礼します」
隣へ座る
頬に硬直あり
血圧は高くないようだけど、息が浅い
「今から、触りますね」
吐く息に合わせて、右手を、左膝に置く
「気持ち悪さはないですか?」
「ない…です」
「気分が悪くなったら、すぐに言ってくださいね」
「は…はい」
少し震えてるな…
ジェンダーとは曖昧なものだ
生物学的な雄雌の違いも、ホルモンの僅かな差異で裏表に変わる
しかし、生まれ持った性は、その人生に大きな役割を課す
左右する…ではなく、当たり前として存在されることは、時として息苦しいものになる
「手を、移動させますね」
「…はい」
ここへ来る人は、ここが最後の望みだと藁にも縋る思いの人が大半だ
体面的な病院、常識的な家族や友達
環境と金銭に恵まれていて何不自由無いように見えても
好き嫌いだけでは乗り越えられない事を誰にも言えずに、苦しんでいる
誰が誰を愛そうとも、それを認めて受け入れる力が、全ての人に備わってるといいんだけどね…
「もう少し、動かします」
膝から移動させた手は、太股の上をゆっくりと滑り、足の付け根まで来た
「ここから先を触っても?」
「は…はい…」
右手は安心感を残す為にその位置で固定
身体をもう少し寄せて、左手を、太 股 の 間 へ 忍 ばせる
手首は根本、指先を先へ
手のひらで包み込むように触れる
「…っ」
今、息を飲み込んだ
喉の上下から診るに、それをもし吐いたとしても冷たいモノではない
「立派ですね」
「そっ…そうですかっ?」
「えぇ、とっても立派です」
「へぇ?!」
包み込んだモノを優しく握る
初めはゆっくり、次第に緩急をつけて 揉 んでいく
つづく