※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
「雅紀から聞いたのだが」
「はい」
「和也は私に 挿 れたいのか?」
「…へ?…ぅわあっ」
道の石に足を取られて、転びそうになった身体を支える
「いっ…いれっ… 挿 れたい?!なんで?!そんな…そんなことっ…」
「確かにしきたりでは決まっていないのだ
和也の意思も聞かずに今日まで私が一方的にしてしまっていたからな
和也は、私に 挿 れたいか?」
雅紀から聞いた話によれば
「興味が有りそう」「むしろ好きかも」
ということだった
もしそうだとしたら…嬉しい
それほどまでに私への想いが強いのだと感じることが出来る
今夜から早速試してみようか
和也も硬く立派に 勃 ち上がるのだから、私を解せばいけるであろう
「俺は…あの…」
後ろから支えている和也は、視線を地面へ落としていた
そして、もじもじと身体を 捩 らせる
「どうした?足を捻ったのか?」
顔を覗き込むと、はっとした顔をして、ぴょんと、私から離れた
「…なんだそれは
何故私から離れた?」
「いやっ…これは…反射というやつで…」
「私の腕の中へ戻りなさい」
「えっ?…えーっとぉ…」
腕を開いて待っているのに、和也はまたもじもじと下を向く
…押さえ込んでいた気持ちが煮え立つ
この善き日に嫉妬などして、器の小さな奴だと思われるのを避けたかったが
頬を染めて「大好き」だの「素敵」だのと
私の前で私以外にいい放つのを何も感じずに見ていたわけではない
「どちらかと言えば…とか…じゃなくて…」
「聞きたくない」
「……え?」
和也は今のままでいい
変わらなくていい
時を刻む毎に愛おしさが膨らんでいく私と比べても意味はない
これ以上を求めても仕方がない
愛しい想いの強い方が、 挿 入 せずにはいられない
どうせ私の方が…遥かに強く想っている
今も、身体が、心が、和也を 抱 きたくて仕方ないと、騒いでいるのがいい証拠だ
「あの、ごめんなさい、ちゃんとお伝え…わっ」
有無を言わさず抱き上げて、月明かりに照らされる道を進んだ
「旦那様?!あのっ…ちゃんと歩けますっ」
二人きりだというのに、またそれで呼ぶか
潤様、翔様、雅紀…親しい者へはそう呼ぶくせに
私だけ除け者にされる
「降ろしてくださいっ 旦那様っ」
「煩い!黙れ!!」
腕の中の身体がビクッと固まったのを感じて
己の声が夜風を切り裂くほど冷たいのだと知った
つづく