潤様VS翔様・番外編2 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「お待たせ、帰ろうか

雅紀は、ご当主と翔様と一緒に舞を初めていたから残してきたよ」



周りへの挨拶を済ませて、門先で待たせていた和也の手を取った



熱いと言って襟巻きを外そうとするのを制して


私の襟巻きも、その上から巻く



「旦那様の匂いだぁ…ふふっ」



顔は二重の襟巻きで半分埋まっているが

夜風に当たって少し酒が引いたのか、赤みは減っていた






空には満月


手持ち灯が無くても、道は照らされている



「親しき仲でも礼儀を欠いてはいけないよ」

「…はい、ごめんなさい」



今は足取りもしっかりとしているが

自重することに長けている和也が、他家で訳も無くあれほど酒を飲むはずもない



「そんなに嬉しかったのか?」

「…はい」



宴の知らせが届いた時も、お屋敷へ向かう道中も、どこかそわそわとしていた



親しい友の宴だから

余程浮かれていたのかな




「旦那様…」

「ん?」

「幸せ…ですよね?」



幸せという言葉に、僅かな震えを感じる



「なにか不安があるのか?」

「いいえ、直接お二人とお会いして、それは払拭されました

でも、潤様と翔様には、たくさんたくさん幸せになって欲しいんです

旦那様から見ても、ちゃんと幸せに見えましたか…?」




私達の間には一言では言い尽くせない事が起こった

心も身体も傷付いた



それでも諦めずに向き合って、許し許されて、今この時がある



心配が過ぎて、酒が進んでしまったのか…




「幸せに見えたよ、花が鮮やかに咲き誇るように

契りを結ばれてから、お二人はより一層柔らかくなられた」

「そう…ですよね!

旦那様にも幸せに見えたんだ

それなら間違いないよね…よかったぁ…」



月を見上げて、うんうんと頷いている



「これからもずっと幸せですね!」

「それは誰にも分からない」

「…え?」



急に不安気な瞳になって、足を止める



「先のことは誰にも分からないよ

だからこれからも友としてお側に居させてもらいなさい

そして、私達もお二人と共に学び、互いに成長していこう」



変わらないものなど存在しない

だから私達も、努力を怠ってはならない



「はいっ 頑張りますっ」



和也は、また前を向いて足を進めた

















つづく