※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
あー!イライラする!
「あれは俺の存在自体がちょっと特殊で油断してテンパってたからだろ!」
「分かってないなぁ…」
「あ?!」
「会えないことに動揺して狼狽するくらいのキミじゃないとダメってこと
これからも知らないところでたくさん傷付くよ、あの人は
頼ってもらえないのは仕方ないけど、放っとけないじゃない
だからキミは大野さんの専属になって、一緒に居てあげてよ」
聡明で冷静で物事に動じない?
…ちっ
「あ~あ!」
「なに?そのあからさまなため息
キミだって大野さんと居るの楽しかったでしょ」
…俺もまだまだだなぁ
全面的に間違えてたなんてね
「それは嫉妬?」
「…はい?」
「俺が側に居た時は大野サンが楽しそうだったから嫉妬してるんですか?
大野サンが動揺するくらいの俺という存在に、嫉妬をしていらっしゃるんですかぁ?」
「なに言ってんの…」
「それとも、二宮サンは大野サンにも負けず劣らずの寂しがり屋さんなんですかぁ~?」
「んなわけあるか」
「大野サンはなぁ!ニノは強くて優しくて大切な存在だって!
すっごくイイ顔して俺に話してくれたぞ!
それがなんだよ!しょぼくれた顔してこんな傷なんか作りやがって!
ニノなら大野サンの側にずっと居れるだろ!
二人で笑って、二人で支え合って!
こんな俺なんかに頼らず生きてけ!ばぁーか!ばぁーーかっ!」
一気に言い切って、肩で息をした
人間って面倒臭い!
あー!面倒臭い!!
…でも、ほんの少しだけ羨ましい
俺は所詮、傷を治癒するだけで
傷を治したらそれで終わり
ずっと一緒になんて居られないから
「馬鹿…?」
「ばかだね!思いっきりばかだね!見たこともないないくらいの大ばかだねっ!」
カチン
思考の音がした
あれって、すごく小さい音のはずなのに
…ん?周りが静かになってる
だから聴こえたのか
たくさん居た仲間は、いつの間にか居なくなっていた
「…ねぇ」
「なに!」
「大野さんのことは分かった
俺が側に居て、俺がキラキラさせてみせる」
「お…おう、はじめからそうしろよっ」
さっきのカチンって、なんの思考の音だったっけ?
「キミさぁ、今は誰の姿か分かる?」
…へ?
ニノじゃないの?
つづく