傘を持つ豚・16 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「お酒はダメだけど、すっごく楽しかったね!」

「うん!」

「この傷、ニノのおかげで綺麗に治ってきてるよ、ありがとう!」

「俺…すごい?」

「天才!」

「いやいや~それほどでも~」

「んふふっ」

「あははっ」



「そうそう!声が聴こえた時も、ニノが見えた時も


あんまりびっくりしなかったんだよね、なんでだろう…


初めから相性がよかったのかなっ!」

「そー!あの時はリアクション薄くてがっかりだったな~」

「え?!がっかり?!」

「ちょーがっかり!」

「そんなぁー!」

「あはははっ」



ちゃんと笑ってたんだけど

途中から涙が出てきちゃって…



そしたらニノの目も潤んでいるように見えて


ますます止まらなくなってしまった



「んふふっ」

「あははっ」



それでも二人で、笑ってた








「そろそろかな」

「えっ?」

「陽が上る」



ニノが小さな手で指したほうを見ると

カーテンの向こう側が、白くなってきていた



最後の夜が、明けていく




「大野サン、ありがとう」

「俺のほうこそ、ありがとう!」

「こんなに楽しく傷を治したのは初めてだったから…

ほんのちょっとだけ寂しいけど、俺って天才だからさ?

だから、綺麗に治せちゃったから…」

「うん…」

「お別れだねっ」

「う…」

「泣くなよ~」

「ありがとう…ニノ…すごく楽しかった!」

「うん!」

「また…会える?」

「う~ん…同じ人を担当することは稀だからなぁ~」

「…そっか」

「だから、無駄に仕事を増やすような傷を作らないように!」

「はぁ~い」

「じゃ、行くね」



ニノの色が、少しずつ薄くなる



「ニノ!」

「ん?」



輪郭もぼやけ始めて、向こう側が透け始めた



「本当に…本当にありがとう!

この傷を治してくれたのがニノでよかった!」

「うん!」

「さよなら!」



「バイバ~イ!」




いつもの可愛い笑顔を残して

ニノは、静かに消えていった

















つづく