僕の手を・23 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「…ふぅ~」



大人になったら、もっと自然にそうなる技術を持っててもよさそうなのに

付き合ってくださいってお互いに言わないと進めないなんて



「不器用だなぁ…」



でもこれで明日から…いや、今日から、大野さんと恋人なんだ



やっとだ…



長かった…





「…大野さん」



あぁ…もう会いたくなってる

いくらなんでも早過ぎて呆れられるよ



電話…は、声聞くと余計に会いたくなるから

おやすみなさいメール、送ってみようかな



「ん?あれ?」



携帯がない?



「…忘れた?」



大野さんの部屋に忘れてきたかも











カチャ



「大野さん?」



ドアに鍵が掛かってなくて、玄関から声をかけた




「大野さん?携帯忘れて…」



リビングには、冷めたコーヒーが二つあるだけで

大野さんは居なかった




「慌ててどこかに出掛けたとか…」



灯りも消さずに、鍵も掛けずに?



でも、エレベーターホールから真っ直ぐ戻ってきた俺とすれ違わなかったから

やっぱり部屋に…





キシッ



奥から何か聞こえた気がした

目を向けると、寝室のドアが少しだけ開いてるのが見える



ゆっくり近付いて、静かに中を覗いた






灯りのない部屋にぼんやり見えるのは

床に膝をついて、おでこをベッドに乗せてる人影



「……ニノ……ニノ」



俺を呼んでる…?




「大野さん?」



ドアを開けて廊下の光を入れると、その背中がビクッと震えた





「携帯忘れたみたいで戻ってきたんだけど


…玄関の鍵、開いてたよ?」

「あぁ…そうなんだ、鍵…忘れてた」

「俺のこと、呼んだ?」

「…呼んでない」



背を向けたまま、こっちを見てくれない



「具合悪いの?」

「大丈夫」

「でも大野さん…」



寝室へ足を入れようとすると



「入らないで!!」



はっきりと拒否された

















つづく