僕の手を・22 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「コーヒー、冷めちゃったね」



身動き一つせず、お互いに目を離さず

ずっと向かい合っていた



「口もつけずにごめんね、せっかく作ってくれたのに」

「いいよ、だって緊張し過ぎて…コップ持ったら落としてたと思う」

「…だね」



今も手が震えてる



「ニノ」

「はい?」



今度は俺が話す番だ




「さっきごめんは無しって言ってくれたけど、ちゃんと謝らせてくれない?」

「…謝りたいの?」

「うん」



奇跡のように繋がったこの手に

言わなければいけないことがある



「分かった、聞くね」

「ありがと…」



あの時言えなかったことを伝えたい

ニノと前に進む為には、それが必要だと思うから




「…寂しいって、素直に言えなくてごめんなさい

俺に伸ばしてくれた手を取らなくてごめんなさい

いっぱい傷付けてごめんなさい

泣かせてごめん

酷いことしてごめん

ニノの気持ちを信じなくて…ごめんなさい」



「うん」



「二度と、同じ過ちを繰り返さないから

ニノ…また手を伸ばしてくれて…ありがとう」



「…うん」




頷いてくれたニノを見たら、やっと、資格を得られた気がした

ニノを想うことを、許された気がした











「お付き合いの記念に、キスでもする?」



身体を重ねたことはあるし、キスもしたことあるけど

なんか…触れたくなって、聞いてみた



「しないよ!」



あれ?全力で拒否された?



「…ダメなの?」

「ダメだよ!気持ちが通じたからってすぐに求めるなんて

そんな誠意の無いことしないよ!」



俺はすぐにでも抱きしめて欲しいと思ってしまいました

誠意なくて…すみません



「分かった、ブランクあるしね、ゆっくりいきましょ」



ということは、今日はお泊まりも無しか

う~ん…寂しい



冷えてしまったコーヒーを一口だけ喉に通して、玄関に向かった






「気を付けてね」

「うん」

「また明日」

「うん」

「…ニノっ」



あっ 引き留めてくれた?



「なにっ?」



キスしたくなってくれた?



「今日は本当にありがとう」

「うん」

「おやすみなさい」



…あれ?



「…おやすみ」




あっさりと、部屋を追い出されてしまった

















つづく




明日の更新、お休みします