血炎・28 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「美味しい?」

「…はい」


「よかったぁ~」


「いっぱい食べろよっ」

「…はい」




俺の馬鹿な話を聞いて

優しい二人がどう思ったのか分からない



だけど、大野さんのお母さんと

あとから抱きついてきた大野さんにもぎゅうぎゅうされて



そしたら、ぽかぽかが倍になって…



身体から水分がなくなるんじゃないかってほど泣いたら


なんだか頭がふわふわしてしまった





涙が出尽くして、顔を上げると


さっきまで歪んで見えた世界が、少しだけ、はっきりしてる気がした



あ…大野さんと大野さんのお母さんの顔がふんわりしてる…



優しい笑顔がまた見れて


すごく嬉しくて…


でもなんだか恥ずかしくなって俯いたら、また涙が出てきた




鼻をすすりながら一緒に食べたハンバーグはやっぱり美味しくて

目の前の二人が微笑んでる顔を見ると胸がぎゅっとして



白いご飯は、やっぱりしょっぱかった




…本当にここに生まれたかったな



もう一度だけ、こっそり、思った











「…大野さん」

「ん?」



いつものように片付けをお手伝いして、お風呂を借りた



「なにか…大野さんが嬉しくて、俺に出来ること、ないですか?」



俺用の布団

そのすぐ横に、大野さん




「お前またそんな…」

「違いますよ…ほんとに、なんていうか…お礼…ではないんですけど」



俺をまたここに連れてきてくれて

一緒に泣いてくれたから



今もこうやって隣に居させてくれる大野さんに

なにか出来ることはないかなって

純粋に、そう思ったから





「…練習、したいかな」


「練習?なんのですか?」



「セックス」



「……え?」

「大事な本番の前に、練習していいんだろ?」




俺で練習

自分で言ったこと



あの時はそれしかないと思って、真剣にそう望んでいたことなのに

今はなんでこんなに胸が苦しいんだろう





「いいんだよな?」

「…はい」



お水…飲まなければよかった



たくさん泣いてカラカラな状態だったから

身体に染みて美味しくて、たくさん飲んじゃった



ここで涙が出てきちゃったら、大野さんが楽しく練習出来ないよ

















つづく