血炎・20 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「ニノ、帰るならこれ履いてけ」



病院の出口で、大野さんが履いていた靴を渡された



俺…裸足だ



気付かなかった




「俺がこれを借りたら、大野さんが困るじゃないですか」

「いいんだよ」

「よくないですよ~

自分の靴と服、明日取りに行きます

おやすみなさいっ」

「ニノっ!」

「和くんっ」



暗い夜道を、裸足で駆けた






「ぅわっ」



大きな石を踏んで足を止めると

空に浮かぶ月が


歪んで見えた



…どちらだろう?



「…そんなの決まってるよ、俺だよ」



月が歪んでるんじゃない



俺が歪んでるんだ













「あれ?和くん?どうしたの~?」



チャイムを押すと、大野さんのお姉さんが出迎えてくれた



「こんにちはっ」



出席を取らないおじいちゃん先生の授業を抜け出した



「母さんは出掛けてるの、智も学校だし」



知ってます、だからこの時間に来たんです




「和くん、学校は?」

「少しだけサボリ中です」

「ふふっ そうなの~?」

「はい、昨日忘れ物しちゃったんです

それを取りに来ました」



これかな?と言って大野さんのお姉さんが持ってきてくれた紙袋には

きちんと洗濯された俺の服と、ビニールに包まれた俺の靴が入っていた



「これ、お借りした服です、ありがとうございました」

「智の?」

「はい」

「大学行く前にお昼ごはん作るんだけど、和くん一緒に食べない?」

「いえ、サボリがバレますので」

「そっか、じゃあ、またね」

「はい、お邪魔しました」



大野家の香りがする紙袋を抱きしめて走る



「またねって言われちゃったっ

良い言葉だなっ!」



おじいちゃん先生の授業が終わる前に

学校へ戻った













「ニノっ」



あ、大野さんだ



「はーいっ」

「ふぅ…探した、買い物、一緒に行くぞ」



…探した?



「大野さん、部活は?」

「休んだ」

「あははっ ダメじゃないですかぁ~」

「いいんだよ、ほら、行くぞ」

















つづく