トシコシ・10 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。



こちらのお話は『トナリデ』続編です。





















「ニノ…これ、着替え」



背中から大野さんの体温が離れてしばらくすると

だらしなく汚してしまった服の替えが、用意されていた




「…すみません」

「違う、俺が悪い、ごめんニノ」



なんで大野さんが謝るんだろう…



状況がよく理解出来ないまま、側に置かれた服へ手を伸ばすと



「…帰るよ」



悲しい声が聞こえてきた




「なん…で?」



年明けまで一緒に居てくれるんじゃないの…?



「無理強いするつもりじゃなかったのに

勝手に焦って…酷いことした

ここに居たら、もっと酷いことしたくなる」



…酷いことってなに?


されてないよ、そんなこと




訳が分からなくて、荷物をまとめる大野さんを呆然と見ていると

なぜか…泣いているように見えた




「大野さん…」

「…なに?」

「帰っちゃやだ…」



このまま離れるなんて…



「やだ…やだ…」



なんとか立ち上がって

倒れ込むように大野さんに抱きついた



「…ニノ?」

「帰っちゃやだっ」













替えの服を用意してると

手の甲に雫が乗っていた



「…涙だ」



ニノが泣いてた



気付かなかった…



今していたことが、どんなに自分勝手だったかを思い知る




「…帰るよ」



無理矢理言わせようなんて間違ってる


この疑似同棲だって…ニノの同意も得てなかったのに



なにやってんだ…



このままここに居たら、もっと酷いことをしたくなる



ニノの気持ちなんてお構い無しに自分を押し付けて

また泣かせてしまうだろう



なんで…ただニノが好きなだけなのに






手早く荷物をまとめていると

ふらっと立ち上がったニノに、抱きつかれた



「帰っちゃやだっ」


「…ニノ?」

「酷いことってなに?そんなのされてないよ

俺が…勝手にイったから呆れたの?」



違う



「一緒に暮らせないダメな奴だから嫌になった?」



そんな訳ない



「疑似同棲してるんでしょ?一緒にいるんでしょ?帰ったらダメだよっ」



ニノがまた泣いてる



「違う…俺が悪い…」




こんな悲しい顔させたくないのに…

















つづく