トシコシ・4 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。



こちらのお話は『トナリデ』続編です。





















「あわび、昆布巻き、いくら、海老…」



うわぁ~


…豪華だなぁ~



大野さんが一つ一つ指差していく食材を目で追っていく



「ローストビーフ、春巻、ハンバーグ、野菜のパテ、キャビア…」

「キャビア?!」



なにそれ?!高そー!!怖ぇーっ!!



「そう、それグラム売りしてくれるんだよ

…その顔、高そう!怖い!って思ってるでしょ」

「だって…」



お金…半分出さなきゃ…



「お金のことはいいの

俺が食べたくて勝手に買ってきたんだから」



濡れた髪をタオルでガシガシ拭いて

全く似合わない小さなこたつに、大野さんは足を入れた






大野さんの仕事が忙しいのは出会った時から変わってない



想いが重なって、それから俺の仕事が充実してくるにつれて

二人でのんびりなんて出来なくなっていった



だから大野さんは「一緒に暮らそう」って言ってくれたんだ



思いもよらない提案にびっくりして

俺はなんて幸せ者なんだろうって…すごく嬉しくて

優しく包んでくれる大野さんの胸で、震えて泣いたなぁ




だけど、時間が経って頭が冷静になると


現実が見えた




俺の恋人は本当に凄い人で

社会的立ち位置があまりにも違うってことを、思い知らされた



俺だって住む食うに困る収入じゃない

多少の蓄えてだってある



それでも、大野さんが住むマンションの家賃を聞いた時は

目ん玉飛び出るかと思った



ここの家賃を軽く4倍超えてったからね…



当たり前なんだよ、あの会社で部長を勤めあげてんだから



俺は単純計算で今の2倍 家賃を工面しないと大野さんと一緒には暮らせない



…2倍


それを簡単に出せる余裕は、今の俺にはない



それが現実なんだ




あの立派なマンションに転がり込んで

大野さんに甘えて


お金も出さずに一緒に暮らすことは出来たと思う、でも…



「それは違うだろ」



そう思った






「ん!このサーモン美味しいっ

ニノは?サーモンいける?」

「はい、好きです」

「よかった、クラッカー買ってきたから、それに乗せて食べよう」



冷蔵庫からビールを持ってきて、蓋を開けて大野さんに手渡した




「ニノ、今年もお疲れ様」

「お疲れ様でした」



「乾杯」

















つづく