旅立ち・15 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。



こちらのお話は『再会』の続きです。





















ちゃんと言えるように何度も何度も練習していると

空が白くなり始めていた



「あ…太陽…」



帰る前に、先生と見た朝日を

もう一度見ようと思った




静かに布団を畳んで

足音をさせないように階段を下りる



「わぁ…澄んでるなぁ…」



外へ出ると、誰にも触られていない空気が


静かに漂っていた






ここへ来た意味



先生に…伝えたいこと



俺のバカンスが終わる前に

ちゃんと、全部やろう






波の音が強くなって、海が近いことを知る



雲のない青い空



丁度いい時間かもしれないな…



足を早めて浜辺に着くと

海を眺めてる人が居た




「…ニノ?」



俺の気配に振り返った人



「…先生」

「おはよ」

「…おはようございます」



そっか…先生も来てたんだ



今日は、俺は誘ってもらえなかったんだね




「もうすぐだよ」

「…はい」



昨日一緒に朝日を見た時よりも、二人の距離は遠い



転んでも、手を伸ばしても、届かない




「綺麗だね」

「はい」



ここは思い出をたくさん更新してもらった場所なのに

そんなことなんて無かったかのように、静かだった





「先生」

「なに?」

「誕生日の絵、ありがとうございました

すごいびっくりしました

宛名も差出人の名前もなかったけど、あれは先生ですよね?

あの絵がきっかけで友達が出来たんです

だから、卒業するまで楽しく過ごせました

パステルカラーの俺と一緒に、大切に飾ってあります



…卒業してから、ずっと先生を探してました

どうしてもお礼を言いたかったんです

俺、ちゃんと卒業したよって

ちゃんと楽しんで、友達と一緒に卒業したよって…

先生から貰った絵のおかげです

先生のおかげです


本当にありがとうございました



先生とまた会えたことはほんとに…奇跡みたいで

ここで先生と過ごした時間も、楽しくて、嬉しいことがいっぱいで


夢のようでした

俺をここへ連れてきてくれて


ありがとうございました」




言いたいことは、あと一つ




「…先生、好きです」

















つづく