※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
「おはようございまーすっ!」
「…おはよう?夜なのに?」
「そうなの、こういう業界っていつでもおはようなんだって」
「そうなんだ…
お…おはようございますっ」
新しい環境への不安で
緊張気味の大野さん
大丈夫だよ、俺が近くにいるもん
「おはよー、ニノくん今日もよろしく~」
「よろしくお願いしまーすっ
こちらが本日のモデルさん、大野智さんですっ」
「一生懸命頑張りますので、よろしくお願いいたしますっ」
「大野くんね、ニノくんから見せてもらった写真、すごく良かったんだ
今日はよろしくね」
「はいっ」
「ニノくんから聞いてるよ~
すっごい仲良しなんだってね」
「まぁ…はい」
「初めは緊張するかもしれないけど
カメラとか慣れちゃえば大丈夫だから」
「はい、よろしくお願いしますっ」
ペコリと頭を下げると
「なんか…優しそうな人だね」
俺の隣にピタリとくっついて、顔を寄せて話してくれる
「指示とか、分かりやすく出してくれる人だから、リラックスしてやろうね」
「うん」
頷くと、柔らかい前髪が俺に触れる
「じゃあ、早速着替えようか」
「あ、はいっ」
「今日は進行見つつだけど、スリーポーズはいきたいかな~」
「スリーポーズ…?」
「洋服3回着替えますよってことね」
「なるほど…」
「初めはこれでよろしく~
写っても腰までだけど、上も衣装に着替えてね~」
「はいっ」
「ニノくんご案内よろしく~」
「はいっ あっちで着替えられるから行こう」
「うん」
迷わず大野さんの手をとって
近い距離を保ったまま、控え室へ向かった
「お待たせしました~
モデルさん準備整いましたっ」
「はい、じゃあ、そこにテープ貼ってあるから、立ってみよう」
「はいっ」
小さなスタジオ
このカメラマンさんは、余計な人がいると集中出来ないと言って
スタジオ内に入れるスタッフさんはいつも最小限
今日は特に初めてのモデルさんだから
知り合い兼アシスタントの俺、一人
「おぉ~ いいね」
「でしょー!」
「細いのにしっかり筋肉ついてて綺麗な足、これはいいのが撮れそうだね」
「そうなんですよー!この人、いい足してるんですよーっ」
「ニノっ 恥ずかしいよっ」
ほんの少しだけ頬を緩めてくれた大野さんに
いつものように制されてしまった
でも、作戦は始まったばかり
ゆっくり時間をかけて
大野さんのスイッチを入れるんだ
つづく