※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
天井から垂らされた分厚い白い布
床は雰囲気ある剥き出しのコンクリートをそのまま使う
カッコいい黒デニムを履いた素足の大野さん
あぁ…綺麗だな…
「はい、じゃあ、肩幅にスタンスとってもらって」
「はい」
「あ、この衣装は手が写り込まないように」
「大野さんっ腕組んでてっ」
「あ、はいっ」
「足、外に30度」
「大野さんっ 爪先少し外向きでっ」
「はいっ」
「膝上のシワとって~」
「…シワ?」
「あ、大野さんは動かないで大丈夫だからっ 俺行くから」
「う、うん」
モデルさんのお直しは俺の仕事
「…これでどうでしょうっ?」
「もう一息~」
大野さんの足元に跪いて、衣装を直す
「これでどうだ!」
「いいね~早くハケて~」
「…ハケる?」
「俺に早くどけって言ってるだけだよ」
「じゃあ大野くんは、爪先に少し力入れて…
あ、いいね!そのままでよろしく~」
まだ戸惑いの表情は残るけど
カメラマンさんの指示に的確に応えていく大野さん
軸がぶれない身体
ピンと伸びた緊張感のある足
この人は贔屓目じゃなくても
格好いいんだ
「大野さん上手いよっ 格好いい!」
「ほ、ほんと?」
「ニノくん、邪魔しないで~」
「あ!ごめんなさいっ」
つい、思ってることが口から出てしまった
「え?邪魔じゃないよ?」
「違うの大野さん、声出すと身体ぶれるから
シャッター切ってる時は
俺が声掛けても返事しなくていいからねっ」
なるほど…
そんな表情をしたあと
"オー"
"ケー"
声を出さずに、唇で答えてくれた
「はいっ お疲れ~
次はこれでよろしく~」
「はいっ」
至極順調にワンポーズ目が終わる
「大野さんすごいよっ
すっごい順調だよ」
「そうなんだ?立ってるだけだから、よくわかんない」
「やっぱり俺が選んだモデルさんがいいからだねっ」
「んふふっ」
また当たり前のように大野さんの手をとって
控え室へ向かった
人が居るのに
手を繋ぐことを今日は嫌がらない
嬉しい!
作戦も順調っ
…ゆっくりでいいんだ
触れたいと思ってもらえるまで
俺は、待つよ
つづく