奏でる声音・3 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















あれは、地方のコンサートだったかな…



慣れない土地は殊更うるさくて

どうしても眠れなかった





「大野さん、そっち行ってもいい?」



夜中に押し掛けて


眠そうに目を擦りながらドアを開けてくれた大野さんの部屋に、入れてもらった



そこはやはりとても静かで

…安息の地だった




「眠れないの…?」



心配そうに、俺の顔を覗きこむ大野さん



ここはとても静かだけど

昼間にさんざん浴びてしまった新しい土地からの洗礼は

俺を寝かせようとはしてくれない




「俺に…触ってくれない?」



それを強制的に追い出そうと

大野さんの癒し効果を求めた




「いいよ」



俺の両手を、大野さんの両手が包む

指先から言葉が抜けていく…



「もっと」



大野さんが俺を抱きしめてくれた

身体から言葉が抜けていく…



「もっと…」



大野さんは、俺を離すと

一瞬だけ…戸惑うような表情をした



「もっとは…無理?」



言ってから、気付いた

これ以上は、特別な人にしかしない事かも…



つまり、俺には、しないことだ




「あ…ごめん、無理だよね

えっと…、床でいいから…

ここで寝てもいい?」



「…俺が触れば、ニノは寝れるの?」



戸惑いの表情は、心配する顔に変わっていて



「うん、でも…」



ここに居られなくなるほうが困るから



そう言おうとした俺に

静かに瞳を閉じた大野さんの唇が重なった



「ん…」



頭から、言葉が消えていく




あぁ、ここは本当に…静かだな














「…抱いていい?」



それから何度目かの、大野さんへの避難があり

何度目かの口付けを交わした後



もっと早く楽になりたくて

身体を繋げたくなった




「俺を抱けば、ニノは楽になるの?」

「うん」

「……そう、ならいいよ」



本当に許可が降りたのか、分からなかった



だけど、すでに特別な感情を抱いていた俺は

「いいよ」という言葉を免罪符に

その夜、大野さんを抱いた




思っていた通り…いや、それ以上の癒しが

急速に身体を軽くしていく



そして、俺の下で鳴く大野さんは

この世の物とは思えないほど

愛おしかった



この人は、やっぱり天使かもな…



そんなことを思いながら

俺を想っていない大野さんを

ひたすら突き上げた

















つづく