トラワレ・2 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「相変わらず…デカイな」



落ち着かなくて、早々に翔ちゃんちに来た俺は

預かった鍵で部屋へ入った




入社してから何回か呼んでもらって、ここで飲んだことあるけど

お洒落だけど無機質な

それでいて翔ちゃんのイメージからは想像出来ないほど散らかっている部屋は

相変わらずのデカさで

とりあえずソファに腰掛けた



作った資料のことを何度も思い返してみたけど


俺があんなミスするかな…



普段はへらへらしてるけど

仕事に関しては責任持って

ちゃんとやってるはずだったのに



それなのに…



でも実際に

会社に多大な損害を与えてしまう可能性がある状況で

その損害賠償なんて話になったら

俺が一生働いたって到底返せるような額じゃない



それでも俺一人の責任になるならまだマシで

翔ちゃんにも迷惑かけたらどうしよう…



最悪な事態をいろいろと考えていた俺は、


翔ちゃんが帰ってくるのをひたすら待っていた






「ただーいま…」



翔ちゃんが帰ってきたのは午前1時を回った頃だった



「どうなった?!」

俺はどうか大事になっていませんようにと祈りながら


翔ちゃんに駆け寄り、尋ねた



「俺を誰だと思ってんの…」


すごく疲れた顔をして


低い声で言う翔ちゃんに


俺の心臓は早く打ち


「…え?…どうゆうこと?」


恐る恐る聞くと


「うまく収めたに決まってんだろ!」

翔ちゃんが俺の肩をガッと抱いた



「マジで?!よかったぁ…」

俺は安堵して大きく息を吐いた



「…さすが櫻井主任、出来る男は違うね」

「だろ?」

翔ちゃんは「でも今日はマジで焦ったわ」って笑いながらジャケットを脱いだから

俺はそれを受け取って

「ほんとゴメンっ

自分でもなんであんなミスしたのかわかんないんだけど…

これからはもっと気をつけるね…

ありがと、翔ちゃん」

自分の尻拭いをさせてしまった翔ちゃんに頭を下げた



「なんだよ~

素直なお前って気持ち悪っ!」

俺の負担にならないように

翔ちゃんは茶化してくれて

「気持ち悪いって…酷っ!」

二人で笑いあった





「なんか食べる?

翔ちゃんお腹減ってるんじゃない?」

もう夜中だけど

今日は翔ちゃんも飲みたい気分じゃないかなって

そう言ったら

「そうだな…じゃあ、お前」


翔ちゃんは、俺を指差した



「俺?うん、もちろん俺が買ってくるよ」

そう言って、財布を持とうとしたら


「じゃなくて…


お前を食いたいって言ってんの」


翔ちゃんは、笑えない冗談を言った



「…ははっ、冗談止めてよ


…何?肉が食いたいってこと?」

胸がざわざわして


俺がわざと軽く返すと


翔ちゃんは、少しも笑みを湛えず


俺を見据えた



「…カズ」



会社に入る前まで呼ばれていた名前を呼ばれ


胸のざわざわが


一層はっきりしたものとなった
















つづく