トラワレ | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。




















「二宮!」

「はい?」

「ちょっと打ち合わせしたいことあるから、


そうだなぁ…30分後!第四会議室によろしくっ」

「はーい」


中途採用で入社してから半年

仕事にも慣れたし、まぁなんとかやれてる今日この頃

今は主に外を飛び回る営業の補佐役で、自分で企画なんかも出させてもらってる

ゆくゆくは俺の出した企画で、そのチーフになって、新しいゲームを世の中に出せたらなって


まぁまだまだ先の話だけど





「翔ちゃん、なに?」

第四会議室へ入ると

「お前、会社じゃ主任って呼べって」

櫻井"主任"が資料に目を通していた




俺が「翔ちゃん」と呼ぶ櫻井主任は

高校時代の2コ上の先輩で

とにかくなんでも出来て

とにかく忙しい人で

それでも何かと俺を構ってくれて

学校を卒業してからも交流があった



俺が前の会社を辞めようと思ってた時

「お前のやりたいこと、俺んとこでやれんじゃね?」


って、この会社に引っ張ってくれたのも翔ちゃんで

相変わらず面倒見もよくて、加えて男前

全く以って頼れる先輩だ



「これ、お前覚えてる?」

翔ちゃんに差し出された紙の束は

一週間ほど前に俺が作った資料で

入社半年の俺が任されるには、分不相応な大きな案件で

その取り引きに必要な重要資料だったから、よく覚えていた



「覚えてるよ、これうまくいったの?」

「いや、お前さぁ…ここの数字見てみ?」

「え?」

何度もやり直して徹底的に見直したから


内容もよく覚えてる



その見慣れた資料に目を通すと

「……うそ」

自分の目を疑った



「そう、ここから、ここまで

桁が違うよ」

翔ちゃんから指摘されて


そんなわけないって

何度見直してみても

発注資材の金額が、二桁違う



「こ、これで…契約通ったわけじゃないよね?!」

翔ちゃんは黙ったまま俺の問い掛けに答えてくれなくて

俺は呆然とした




「今、上が大騒ぎでさ、午後の会議で俺も呼ばれてんだよ」

「それっ、俺も行って謝る!」



とにかくなんとかしないと…


悪くすると会社自体が傾くことぐらいはさすがの俺でも分かる



「お前が行っても無駄だって」


「でもっ」

「これをお前に任せた俺の責任だから」

「そんな…」

「とにかくお前がいるとややこしいことになるから…


なんか用事作るからさ、今すぐ会社出てそのまま直帰しろ」



ミスした張本人がのこのこ帰ってる場合じゃないって、


俺も一緒に行くって言ったんだけど

翔ちゃんは「俺に任せろ」って聞き入れてくれなかった



「だったら待ってる、どこか…目立たないとこで!


それならいいでしょ?」

これがどうなったか聞かないと落ち着かないし

俺だけ素知らぬふりなんて出来ないって言ったら

「じゃあ…これ」

翔ちゃんちの鍵を渡されて

「多分終わるの夜中になると思うから


待つなら俺んちで待ってな」

そう言われて背中を押され


会社から出されてしまった















つづく