遠く離れた彼と、たまに会えても、ほんの少し言葉を交わす程度で
どうにか気持ちを伝えたくて、
繋がる細い細い糸を切らせたくなくて、
『恋』から少し遠回りしながらも、まだ携帯もメールもないアナログな世界で、数え切れないほど何度も手紙を書いた。
会うと話すくせに、返事なんてものはくれない。
だけどいつも沢山の刺激と揺るがない強さをくれた。
今のアタシのほとんどは彼が作り上げたと言っても不思議はないほどの影響力だった。
いつしかお互い別々の恋を繰り返し、アタシの半分の心は彼に片想いを続けた。
そして彼もある人の影を追い掛けながら、半分の心で恋愛していた。
それは数年後に知った事実で
そんな背中を、アタシは追い続けてたんだと思うと、切ないけれど、とても愛おしくなった。
もう今では過去の話になるけれど、
そんな気持ちを抱えたアタシを、心から愛してくれる人と出会い、長年の片想いから解き放たれる時が来て
ようやくアタシは真っ白な気持ちで恋をして、彼の成功を遠く見守り続けていけるようになった。
しばらく後になって、彼は見事に成功した姿を見せてくれたのだった。
そんな彼の活躍を、時折微笑ましく見かけながら、また別の恋をしていたアタシは
2年前、彼に宛てて何年振りかの手紙を書いた。
『叶えたい夢を形にして、認められる日が来た事は、自分の事のように嬉しかったよ。
そして溢れる笑顔が見れた時、胸が震えて、ずっと好きでいられた事を誇りに思ったの。
だから、有難う。これから先もきっと有難う。』
その一ヶ月後、初めて彼から返事が届いた。
そこには、当時とてつもなく恋に傷ついてたアタシに”頑張れ”のコトバがあった。
その恋を今も大切に、ここまで来れたのはそう。
繋いだ手は違うけれど、アタシにとってはかけがえのない
『A級(永久)の理解者』
だと知った
あの日があったからなの。