もう10年以上もの間
”憧れ以上友達未満”…な
その彼。
よくある『男女の友情は成立するか?』論。
アタシには成立した試しがない…
というより、なかった。
その彼と出会った当時は【恋人】が目標だった。
知り合いの知り合いを介して出会ったから、接点らしい接点も話題もなくて。
なのに約束の日、人見知りで不器用なアタシは、何故か引き寄せられるようにその待ち合わせへと向かっていた。
どうやら過去の恋愛を振り返れば、アタシは不器用な男にどうしようもなく惹かれるようで
その彼もまた、初対面で人を寄せ付けるようなタイプではなかったのに
一瞬で恋に落ちた。
稲妻に打たれるってコレ?の事なんだ…そう初めて思った。
当時の彼は夢と現実の狭間で苦悩の真っ只中にいたから
-夢を生涯の職業に出来る人って、世の中にはどのくらい居るのだろう-
いつもアタシの頭の中にそんな言葉がグルグル回っていた。
語る事は誰にでも出来るけれど、多くの壁にぶつかりながらも見失う事なく一心に突き進む彼の眼差しは、孤高の光のようだった。
傍にいるのに触れられないような光。
そしてアタシの史上最長の片想いが始まった。