Super Star の孤独。 | Festina lente!〜悠々として急げ〜   

Festina lente!〜悠々として急げ〜   

日々の希望は、フィギュアスケーター羽生結弦さんの存在。さまざまなこと。さまざまな幸せについて。

 

 

公開練習の後。

 

ゆづは、いつも深々とお辞儀をする。

わたしは、いつも少し戸惑ってしまう。

 

なぜなら、演技前の、必死にあがいている姿を

見てしまったように感じるから。

頭を下げるのはこちらのほうだ、と思うから。

 

 

練習の最中、ゆづは観客席に目をやることはない。

滑走中に笑みを浮かべることもほとんどない。

限られた時間、すさまじい集中力で練習をこなしていく。

 

コーチのところに戻って言葉を交わす以外は、

何かを指さしたり、呟いたり、

ひとり、リンクの上で自分の世界に入っているように見える。

 

そして私たちは、ときに転倒する姿にビクっとしながら、

じっと息をひそめて見守っているだけだ。

 

数メートルの距離にいても、そこには目に見えない高い壁がある。

何が起きても、どうすることもできないという事実。

 

 

ひとり、自分と闘っているのだ。

 

 

だからこそ。

応援の気持ちだけはしっかり送りたい。

会場に行けなくても、それぞれの場所から想いを送りたい。

それは必ずゆづに届くと知っているから。

 

大事なのは、物理的な距離ではないのだ。

 

ゆづの近くに行ける人たちでも、そこに想いがなければ

どんな言葉も彼には伝わらないだろう。

 

ちゃんとゆづを見ているの?

何度、その言葉を飲み込んだことか。

 

 

 

いつでも変わらないもの=相棒、を愛する姿に、

これまで、幾度となく傷ついた心を思っては、切なくなってしまう。

 

 

ーー彼は、スーパースター。

 

海外の解説者が言った。

 

日本の人たちは、もっと彼を大事にしなければ、とも。

 


ーー僕は、孤独です。

 

ゆづが言った。

 

 

そんなことを言わせてしまったことが、切なかった。

 

 

スーパースターの孤独ーー。

 

でも今、ゆづはそんな宿命を受け入れたように思えるのは

私だけだろうか。

 

 

きっと、すべて気づいているのだろう。

自分の進む道、自分のやるべきこと、そして、自分が必要とするもの。

それは、孤独の中で決定するしかないということに。

 

 

私たちは、ゆづに望まれたことだけを、全力でやりきろう。

応援が力になると言ってくれた、それが答え。

孤独を受け入れたゆづが、さらに輝くその日まで。

 

 

 

 

 

 

 

 


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