【LAMP環境】
LAMPと言えば、Linux、Apache、MySQL、Phpの頭文字からの造語・アクロニム(acronym)と言われて久しいですが、Linuxの立ち位置を表すテーマです。LAMPは、サーバー(Server)群の中の基礎的部分とも言えます。また、Docker、Kubernetes のような仮想化環境技術もLinux上で構築する優位性は非常に高いと思います。WindowsでもLAMP同様の環境も築けますが、LinuxのServer構築力は強力であるし、ローカル(自分のPCの中)での開発環境は、非常に適した環境であると思います。
「EPEL 9」
EPEL(Extra Packages for Enterprise Linux)は、エンタープライズ Linux 用の拡張パッケージと言われてます。Red Hat Enterprise Linux(RHEL)向けの高品質なアドオンパッケージなのだそうです。AlmaLinux及びRockyLinuxに於いてもepelをインストールしてEPELのリポジトリーを利用できます。AlmaLinuxやRockyLinuxでEPELを利用するには、CRBと言うRepositoryを有効にする必要があります。
dnf config-manager --set-enabled crb
と端末でコマンドを打って設定します。
「SELinux」
Redhat系では避けて通れないセキュリティ・システムがSELinux (Security-Enhanced Linux) です。LAMP構築の前にSELinuxのユーティリティーであるPolicycoreutils関連のソフトをインストールします。
「Apache、MAIL、Perl」
Apacheは、WEBサーバーです。メールサーバーには、sendmailがありますが、postfixを利用します。Perlは、インタプリター言語でWEB上ではCGI(Common Gateway Interface)として利用されています。LAMPの基本は、サーバーサイドでWEB処理を行います。
dnf install httpd postfix sendmail perl perl-CGI mod_perl
とコマンドを打ってインストールします。
「Mariadb」
LAMPのMはデーターベースソフトのMySQLと言うソフトが該当してましたが、ORACLEにMySQLを所有していたサンマイクロシステムズが買収された後、MySQLの創始者であるミカエル・ウィデニウス氏によってMariadbが開発されました。AlmaLinux、RockyLinux、FedoraでもMariadbがMySQLに取って代われています。使い方は、MySQLと同じようです。
dnf install "mariadb*"
とコマンドを打ってインストールします。「*」はワイルドカード文字でmariadbにマッチするアプリをまとめてインストールします。
「PHP」
LAMPの主要言語がPHPと言われています。サーバーサイド・プログラミング言語は、Python、Ruby、Java等もありますので、要望される開発環境によって言語を習得してみましょう。
「SELinux Management」
SELinux Managementは、policycoreutils関連ソフトをインストールした中のpolicycoreutils-guiでグラフィカルに利用できるSELinux管理アプリです。起動するには、rootのパスワードが要求されます。
LAMP関連で利用する場合、SELinuxで抑制される動作を事前に有効にします。
LAMPで開発するときに動的ページは、SELinuxで規制されるので、ssi、sendmail、php、ユーザーディレクトリー等の利用をSELinuxから許可してもらいます。
「Apache、Postfix、Mariadbの起動」
端末でsuコマンドを打ってrootになります。
systemctl status httpd
と打ってApacheの状態を確認します。Apacheは、httpdです。
systemctl enable httpd
systemctl start httpd
systemctl status httpd
とコマンドを打っていき、httpdがactiveになったらhttpdサーバーが起動してます。
systemctlコマンド後に抜け出すには、キーボードの英小文字のqを打つと脱出できます。QUITのqです。
「Postfix」
systemctl status postfix
systemctl enable postfix
systemctl start postfix
systemctl status postfix
とコマンドを打ってpostfixがactiveになるのを確認します。
「Alternatives」
メールサーバーを選択します。
alternatives --config mta
とコマンドを打って利用するメールサーバーソフトを確認し変更します。
デフォルトではsendmailがメールサーバになっています。
postfixに変更するので2を選択しenterを入力します。
「hostnameの設定」
ローカルでのpostfixを利用したメール送信プログラミングで適切にメール送信できるようにhostnameを設定します。
hostnamectl set-hostname localhost.localdomain
とコマンドを打って設定します。
「Mariadbの起動」
systemctl status mariadb
systemctl enable mariadb
systemctl start mariadb
systemctl status mariadb
とコマンドを打ってmariadbを起動します。
mariadbがactiveになったことを確認します。
「Apacheサーバーの起動確認」
Firefox(Chrome)を起動しurlにlocalhostと入力しAkmaLinux TEST Pageが表示されれば成功です。
http://localhost/
とurlを入力します。
「phpMyAdminを起動してphpとmariadbを確認」
ブラウザーFirefox(chrome)でlocalhost/phpMyAdminと入力しphpMyAdminへようこそと表示されれば成功です。
http://localhost/phpMyAdmin/
とurlを入力します。
以上AlmaLinuxでLAMPの構築が出来ました。
皆様もLinuxを愛用して頂きますようお願いします。