夏めくと本のある風景ひそやかに | 今日の風に勇気をもらって

今日の風に勇気をもらって

ささやかな日常にもたくさんの幸せが隠されている。

ベランダの向こうから高いフェンス越しに子供たちの威勢のいい声が

聞こえてきます。次の土曜日には小学校では、運動会が開催されます。

 

 

爽やかな風がカーテンを膨らませ、リビングに吹き渡ってきました。

新しくなったリビングには、念願の本たちを招き入れました。

 

こんな感じか…と並べてみると、ひそひそ、もじもじ、行儀良く、

賑やか、というより、ちょうど私の目線の高さにぴったり収まっていることが

誇らしいような恥ずかしいような。活気に満ちた5月、外は行楽日和だというのに、

そこだけ控えめに小さくキラキラしているような感じがしています。

 

 

私の身長くらいにと文庫本を置く棚を作ってもらいました。

全体が黄ばんだような古い本からピカピカの輝く新しい本まで、

傍らに置いておきたい本はたくさんありました。

 

リフォームの際、お世話になったTさんは、お仕事で忙しい中であっても

月に1度、「茶道」と「華道」を習いにいっているのだとか。

ふだん、男性と同じように先頭に立って、仕事をされているTさんを見ていると

その意外性にびっくりしてしまうのですが、すぐに思い出した文庫本がありました。

森下典子・著「日日是好日」には、しんどい事があっても「ここにいるだけでよい」

という心の安息と季節を五感で感じる歓びが綴られていました。

お茶によって教えてくれる「幸せな」な時間は、なにものにも代え難いものだと。

 

Tさんは、照れたように笑いながら言います。

「でも、間があくから、すぐ忘れんねん。だから、よく怒られるんやけど」

何事も継続が大事なのです。

もう40年も習いにいっているそうで、他に趣味もないというTさんですが、

女性ならではの視点でテキパキと動いている姿を見ていると

Tさんがいてくれてよかった…と改めて思うのでした。

 

「真田太平記」もまもなくやっと、七巻目に入ります。

義母宅へ行く電車内がよい読書の時間になり、快速には乗らず、

空いている各駅停車で向かいます。

なんとも呑気な私ですが、本のもたらす時間が私には「安息」のひとときなのです。

 

戦国時代に生きていた武将の中で好きな御人を一人言うなら大谷吉継です。

その大谷吉継の言葉から抜粋しました。

 

「織田といい、豊臣といい、遡って足利将軍といい、天下を治むる人々は

その日暮らしであってはならぬ。百年も二百年も、でき得るならば、

千年もの行末を案じ、事をはからねばなりますまい」

 

戦の絶えない400年前の過去に、世の人々が安堵して、平穏の日々が打ち続くことを

強く強く願い続けていた武将でした。

 

リフォームのおかげか?心配していたパソコンが息を吹き返したかのように

作動始めました。(^_^)b

 

 

 

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