昔話になると
「うん、うん」(そうだった、そうだった)
いっぱい頷いてくれて
嬉しかった。
ニコが3歳のときのこと
海水浴の帰り道
父の運転する車の後部座席にいたニコは
父の友人からもらった
飴玉を食べていた。
道は大渋滞、車が少し進んでは止まりを繰り返していて
立ち上がっていたニコがシートに座った
瞬間、喉に飴玉がすぽっと入り込んで
しまった。
苦しかった。
救急車も呼べない状況の中
苦しむニコを
父が車から抱えて降りて
逆さにしてぶらぶら揺すった後
指を思い切り喉に突っ込み
飴玉を取り出してくれた。
その様子をなぜかニコは車中から
見ていた記憶が残っている。
その時の話を父が母にする
父「あの時は本当に怖かった。ニコが死ぬと思ったよなぁ、母さん」
母「うん、うん」覚えているんだね〜
バスの運転手をしていた父は
若い頃、レンタルしたバスを運転して
親戚中を旅行につれて行ったことも
あった。
その時の話も父がしたから
ニコはその旅行先でおねしょをしてしまい
「すごく恥ずかしかった」と話したら
母が笑ってくれた。
昔のことはまだ覚えているようだ。
お風呂に入った事や
食事をしたこと
トイレに行ったことは
すぐ忘れてしまうのにね。
母の記憶、少しでもたくさん残してあげたいな。
だから些細なことでも
これから綴っていこうと思います。