59/88 | かんくら88

かんくら88

■あるきへんろにちょうせんの巻/ 四国遍路編 *小豆島遍路編
■くるまへんろにちょうせんの巻/秩父遍路編
■ボランティアできるかなの巻

四時半起床
出発準備をし
外に出ると
今日も朝日が見事
雲海だと思っていたのは瀬戸内海
朝日だと思っていたのは海に映っている朝日だった

六時お務め
お経は知らないお経と知ってるお経だった
その後、住職の説法

住職は四国八十八カ所を世界遺産への活動をしている
発起人
ただし今はなぜか反対していた人の手に

そうなのだ
なぜか人の手にわたる
くやしい思いをしたと思う
でも手にしていたものは
お金では買えないもの
人の手に渡ったものはお金でかえるもの
必要ないくだらないものだ
ヲレよくわかる

夢でなく志しを持てと
歩き遍路はバカかもしれない
釈迦も大師も仏もないかもしれない
だけど志しを持てばバカでもいなくてもよくなる

空海で六年の苦行を経て明けの明星が口に飛び込んできた
だから
毎日、お経を読む
お経の意味とか理屈でなく
お経を読む
するとあるときにふと自分の心に落ちるらしい

学歴があっても人間として使い物にならない
今の世の中は少しのたい肥を臭いと言い、焚き火で市役所が来る
人間のほうがよっぽど臭い
少しのことを我慢できない
文句をいう
そういう人が増えた
以前はそうではなかった
でもそういう人を育てたのは自分達

依存してしまう人が多い
(賭博も酒もタバコも仕事も人間関係もだなと思う)
何かに依存しなければ弱いので生きていけない
ただしスンドメが大事
住職は空手をしている(チョー強いらしい)
スンドメせずにたまにぶつかる事があるが腹をたてない事

いまはみんな余裕がない
金儲けばかり
まわりくどい
金がほしいと言え
ただし人生は結果ではない工程だ
遍路もおなじ
工程にこそ素晴らしいものがある

涼しいクーラーの部屋でおとなしくしているなら死んだほうがまし
暑い思いをしたから
一風が涼しくありがたくかんじる
住職はそういう生き方を選ぶ

涙が出そうな説法だった
つか
泣いたかも
本当はもっといい事言ってた
けど
うまく書けない
ヲレもまったく同じ事を考えていた

ただし
まだまだ悟りなんてのに程遠いから
ヲレが必死のときにもそう思えるか
他人の事を思いやれるか
気持ちはあるがそれは分からない
そこが弱いなぁと思った

七時朝食
夜飯と同じ朱塗りの器に粥だ
うまい

コーヒーを進められるが
境内をブラブラしたいので外へ

部屋に戻り歯磨きと塩塗りたくり挨拶をして宿坊を出る

もう一度、お経をし下山
お加持水ある
うー
うまい

昨日とは違う遍路道
お寺の力が入っている具合が分かる
寺も納経、宿坊の対応、お務め、周りの遍路道など様々だ
正直に言うと八十八カ所以外の寺のほうがキレイにしてたり対応が丁寧だったりする場合がある
いやー
さすがに世界遺産へ向けての発起人なだけはある
つか
すごくいい気持ち
充実できた
是非、またいつか来たい寺だ
ヲレも人間的にそうなりたい

説法で話していた事を考えながら歩く
心が静かになる

59番 国分寺
ここは弘法大師と握手できる
握手して一つだけ祈願ができる
隣には薬師のつぼがある
希望する体の部分が治るらしいので真言
おんころころせんだりまとうぎそわか
を唱えながら腰が悪くならないように(ダメ元でケンジとヨーコの分も)撫でてみた

寺を出ると門前のタヲル屋さんがアイスクリンお接待してくれると言う
暑くてたまらなかったのでありがたい
アイスクリン食う
うまい

タヲルのB品を特価で販売している
そう
タヲルは拭けたらいいのである
本来ならばバカみたく衝動買いをする所だが荷物になるから諦める
飲み物もある
ちょうど水がなくなったのでポカリスエット買う

オレンジジュースもあるョ
こないだ道後でモッチーがうまそうに飲んでるの見てから飲みたかった
それも買う
一気飲み

タヲル屋さんの壁にはたくさんの写真が貼ってある
タヲルを持ってどれもいい顔
タヲル屋さんの国分太一風な(国分太一より男前だが国分町なので)お兄さんと
ひさびさに仕事の事、こちらに来て感じた事など話す
お兄さんはここで13年仕事をしているとの事

お兄さんが好きな言葉と近所のうまい店をノートに書いてと持って来た
ヲレ書く
タヲルに刺繡してくれた
んで
高そうなカメラで
写真も撮ってくれた
わーい
うれしいな
ヲレはみんなみたいにいい顔できたかな

名詞をもらう
いつか仕事で関わる事が出来たらいいな

店の奥に奥さんとちびっ子いる
ちびっ子3年生
ほっぺカワイイ
お姉さんにちゃんと挨拶をして
とか言われてるケド
恥ずかしがっててカワイイ
つか
どう見てもオバサンをお姉さんとか言われてもちびっ子も納得できないだろう
恥ずかしいというより戸惑いか
戸惑いなのか僕ちゃん
カワイイから
まーいいや

ちなみに
うまい店は
かつはなのトンカツ
と書いた
ずっと肉が食いたくて
でもヲレの食いたい肉つーのは
吉野屋YOSHINOYAで
勇気がなかった

好きな言葉も今考えたら
ばんらいけんまえかんくら とか
あるきへんろにちょうせんの巻 とか
歩のない将棋は負け将棋 とか
もっとオリジナリティがあるものにすればよかった

お兄さんが道を教えてくれて宿に向け出発
約16キロくらい

途中、道の駅で
カレーうどん食う
マッサージしたりしたらあっという間に一時間経過

歩く
暑い
ちょうど休憩時間くらいの所に和モダンな店が
入り玄関でかき氷いちご食う
かき氷
つか
どっちかというと
麦茶飲みに入ったよう
たくさん飲んですみません
お客さんのばーさんと孫が帰る時、孫がかき氷ねだる
ヲレの経済効果150円
涼しくなり出発
店を出たら後ろから女将さん追いかけて来る

食い逃げじゃないハズ
と思っていたらお接待だった
凍ったミカンジュース
ありがたい
納め札渡し合掌
ヲレ最近、合掌する
健康で幸せになるよう願う

歩く
暑いケドちょっぴり曇り
郵便局の前で車からおじさん出てきて
はだかで悪いケド
と150円お接待してくれる
冷たいものでも飲んでと
明日登る横峯山はどれか聞くと
んー
今日は雲で見えないって
そんなに高いのか
納め札渡して合掌する

住宅地を通るのでいろんな人が網戸越しに声掛けてくれる
ヲレ張り切る
いつものように
結果バテる
いや
でも結果でなく大事なのは工程だ

結局
結果バテた事には変わりなく
小さいスーパーで明日の朝飯を買い店先で休む
奥さん出てきて
コレ今お豆腐屋さんが持って来た
揚げたてだから食べて
とビニール袋に油揚げくらいのさつま揚げ二枚
まだ熱い
本当にありがたい
納め札渡して合掌

今日はたくさん声掛けでお接待頂いて食べ物などもお接待頂いて
明日の横峯山、不安だったけど楽しみになってきた
ありがとうございます

歩く
田んぼでおじさん、おばさんと話す
田んぼの匂いいい匂い
さつま揚げ一枚でハライッパイなので一枚渡す

宿に着く
今日は女将さんが熱があるので素泊まりならとの事
熱があるのに泊まらせていただきありがたい

おじさんが部屋案内してくれ
接待で洗濯もしてくれた

部屋には納経掛け軸あるョ
見とれる
お遍路本もたくさん
今まで泊まってきた宿の事が書いてある

夜めしは1キロ先の食堂へ
自転車貸してくれた
いつものようにノーブラサイクリング
ふふふーん

うなぎ
トンカツ
牛丼
なんでもある

なんでもあるのに
ヲレ
コロッケ定食





なぜなら
ジャンレノおじさんが
肉の食える宿教えてくれてて
それが明日だから