フラワーエッセンスと占星術の本に、「バッチフラワーレメディの占星学」(ピーター・ダミアン著)というものがあります。
以前は、フラワーエッセンスと占星術を結び付けて使う参考本は少なかったので、これを使うフラワーエッセンス関係者も多いのかも。
私も2007年ぐらいに占星術を、あまり知らない時に買いました。
その時点で、フラワーエッセンスの開発者のバッチ博士が、占星術の12サイン(星座)とバッチフラワーエッセンス(レメディ)とを結び付けようとトライしたことがあると、聞いたことはありました。
(追記
バッチ博士は、月星座で対応させようとした。
それは、彼の著作と手紙を集めた本=「エドワード・バッチ著作集」にも書いてあります。
でも、その対応は、世間には発表しなかった)
その後、ピーター・ダミアンが、「バッチ・フラワーレメディの占星学」バッチフラワーエッセンスと占星術を結びつけたものを本にして出しました。
でも占星術を学んだ後に読むと、ちょっと・・という感じです。
星座の象徴の一部分を抜き出して、そしてまた、フラワーエッセンスの象徴の一部分を抜き出して、対応させています。
しかも、ポイントはずれな感じの対応もある感じが否めません。
「マイフェアレディ」のヒギンス教授(右)
ほんの一例ですが・・・
細かい所で、例を挙げると、「マイフェアレディ」のヒギンス教授が射手座的って言っているのは、私にとっては疑問点が満載です。
まずは、全体的な教授の印象(映画の)から射手座的なものを感じられないという事。
スノッブで皮肉家な雰囲気で、オードリーヘップパーン扮するイライザの心を考えず彼女を友人との賭けの対象とする(他人の心を理屈だけで考える)彼は、おおらかな雰囲気も与える射手座と真反対な感じです。
もちろん、太陽星座が射手座でも、ヒギンス教授みたいな冷酷な人はいるかも知れませんが。
(太陽が射手座でも、月、アセンダント、その他の天体、そしてそれらの天体の形成するアスペクトによって、性格への影響は全然、違くなるので、一概に言えませんが。
占星術って、部分では、一人の人間をみれないもの、全体でみるものなので)
たとえば、ヒギンズ教授(映画での)の外見は背が高い。
でも、山羊座的な感じは骨格が目立つが背は高くない、
だけど、映画のヒギンズ教授は骨格は目立つが背が高くスラっとしています。
ピーター・ダミアンがなぜヒギンズ教授を射手座的といったかというと、「自分の意見が尊ばれるのを必要とする」だから。
でも、このヒギンズ教授の「自分の意見に対する感覚」って、射手座の高遠な哲学や理想を追求し、自分の意見を多くの人に対して広めたい、主張したいという射手座的な態度という感じではない気がします。
射手座は木星とも関連しているので、もっと、おおらかな感じの雰囲気があります。
人により星座の表れ方は様々だけど、一般的に射手座のイメージは、おおらかで明るくて、ちょっと筋肉があったりして、スポーツマン(ウーマン)タイプだったりします。
教授が学者だからダミアン氏は、射手座とあてはめたのでしょうか?
確かに射手座は高等な学問、哲学の意味があり、人物では学者も表すことがあります。
でも、射手座の学者さんの雰囲気とはちょっと感じが違う気がします。
射手座の学者さんの場合、高遠な真理の探究、の感じを受けます。
でも、この教授の学者的な感覚は、細かいところを追求、分析する学問の追求の仕方の印象を受けます。
そんな雰囲気と教授という職業を考え合わせると、木星と関連する射手座より土星と関連する山羊座の雰囲気の方が似合う気がします。
ここに書いたのは、私の違和感を感じたことのほんの一例なのですが・・・
ということで、この本は、私、個人的には、あまり鵜呑みにしないほうがいいのではないかなと思っています。
バッチ博士の研究者としても有名で本を何冊か出してらっしゃるヒーリング・ハーブスのディレクターのジュリアン・バーナードさんも、占星術の知識はあるけれど、占星術とフラワーエッセンスを結び付けて使わないと聞いたことがあります。
(どこかで読んだのですが、出典先が見つからず貼れませんが)
あと、追加の補足説明で言うと、この本は太陽星座で書いているけど、バッチ博士は月星座で考えてたそうです。
たとえばの一例です
ラーチというバッチフラワーエッセンスの花があります。
ネガティブな状態が自信のなさ、
ポジティブな状態が忍耐強さ、極限にも耐えられる
といったようなエネルギーの花です。
(花も、地味だし)
だとしたら、ちょっと土星のエネルギーと似ていますよね?
なので、もしかしたら、占星術のチャートを見て土星的な耐える力が欠けているから欲しいな~って思っている人には、ラーチが使えるかもしれませんよね?
(あくまでも、かも、です)
でも、上で私が、やったことって、
「フラワーエッセンスの象徴の解釈のほんの一端」
↓
「占星術の象徴の解釈のほんの一端」
へと適用したってことですよね?
でも、そんな、まどろっこしい事をしなくても、目の前の人のエネルギーを感じ取って、必要なフラワーエッセンスを使ってもらえばいい話になります。
なので、あんまり、フラワーエッセンスの花→惑星や星座、丸暗記するのは意味ないかなと、私個人は思っています。
というか、意味が、ずれてしまうので、丸暗記で適応することは意味がない気がします。
もちろん、花のエネルギーと占星術の天体のエネルギー、両方に精通していて、自分の体感で使いこなせる方は、いいのですが。
フラワーエッセンスも占星術も象徴を取り扱うもの。
象徴とは、膨大な可能性を秘めたもの。
そこを、限られた枠内に収めようとすることは、限りない可能性を制限してしまう事。
すごく、もったいないと思うのです。
フラワーエッセンスを占星術を使い簡単に使えるようにしようとした試みというのは分かります。
でも、それだとフラワーエッセンスを使っても全然当たらないという事が出てくると思います。
それは、
「フラワーエッセンスは、きちんと選んで使えば、心や魂に確実に響く」
でも、それを妨げることになりかねません。
つまり、フラワーエッセンスの評価を落とす事になりかねないと感じます。
なので、フラワーエッセンスと占星術を結び付けて使うのは大いに結構、
でも、この本は参考程度に収めておいた方がいいと感じました。
タイトルに本の題名を出しておいて、散々でした・・・
ダミアンさん、ゴメンナサイ!
※2017年10月の記事をリライトしました。
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