認知症は、本人も家族も、肉体的心理的に大変なのは確かです。
介護の仕事で、多くのお年寄りに接し、認知症の父を10年ほど介護しました。
認知症は、不便ではあるが、不幸ではないと思います。
人の顔や出来事を忘れても、感情や人への想いは残ります。
親が私のことを分からなくなっても、隣にいて安心してくれたら、それで充分。
「注文まちがえる店」というのがあります。
認知症のお年寄りが接客。
注文を忘れたり間違えたりするのを、暖かく見守る店。
吃音の人が接客する「注文に時間がかかるカフェ」と同じく、優しい。
湊かなえ「C線上のアリア」に、
「男に母親の下の世話はできない」
と言い放つシーンがあります。
わからないではないが、親が亡くなってみると、下の世話でさえも、させてもらってありがたいと感じます。