秋葉原「オタク離れ」が起きている? 「アキバ文化」象徴する店が消え街の姿が変わった | 本のブログ

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私は、さらに古い「電気街」世代なので、あまり驚かない、というか、オタクの街になった時に、秋葉原はほぼ廃墟と化した(まだ、少しだけ電気パーツ屋は残っているからね)。

世間(社会)は少しづつだけれども、確実に変わっているんだね。

ちなみに、自分が社会の常識らしきものに取り残されたことに気づいたのは還暦のときだった。

 

秋葉原「オタク離れ」が起きている? 「アキバ文化」象徴する店が消え街の姿が変わった
5/30(木) 19:05配信 J-CASTニュース

 「秋葉原の見慣れた光景が変わったな~」という声が、SNSなどで聞かれる。実際、2022以降、東京・秋葉原で閉店や規模縮小する店舗が多く、街並みは変わってきた。
 この種の投稿内容をよく読んでみると、「10~20年前の秋葉原は雑多で魅力があったが、それが無くなってしまった」というのが、真意であるらしい。かつて電気街、その後「オタク文化」の象徴だった当時の様子を知っている人たちが、街から離れてしまっているのだろうか。

■閉店したガンダムカフェ、とらのあな、肉の万世
 秋葉原で、2020年以降に閉店・休業した主な店舗を調べた。22年1月に「ガンダムカフェ」など4店舗、同8月31日に中古漫画販売「とらのあな 秋葉原店A」、23年12月6日にホビーショップ「イエローサブマリン秋葉原スケールショップ」、24年3月31日「肉の万世」秋葉原本店といったところだ。秋葉原のシンボル的な店が、どんどん消えている。
 逆に、メイド喫茶から鞍替えした「コンセプトカフェ」は増えた。これは「特定のテーマを取り入れて全面に押し出す」営業をしているカフェやバーを指す。秋葉原のコンカフェ・コンセプトバーを検索できる「コンカフェちゃん関東版」に登録されているのは、219店に上る。
 店が入れ替わり、秋葉原を象徴する建物が無くなっている。ニッセイ基礎研究所でサブカルチャーやオタクの消費行動を研究する廣瀨涼氏に取材すると、「『オタクの秋葉原離れ』は、あると思います」と話した。
 その一因として、2010年頃からのJR秋葉原駅周辺の開発で、画一的な駅前になったことを挙げた。
 「再開発前にあった『秋葉原ラジオ会館』のような独特の雰囲気が無くなり、『秋葉原に来た!』というオタクのアイデンティティーを感じることが減ったことが、原因の一つとして挙げられます」と話す。一方、「秋葉原自体が観光地化したことで、街の変化と共に居場所や心地よさが損なわれたと考える人たちもいるでしょう」と解説した。

秋葉原の需要そのものが減少
 ランドマークのような施設が消え、通信関連や電子部品販売の小型店が次々と姿を消した秋葉原。こうした店を目当てにしていた人々の足が向かなくなっていると、廣瀨氏は説明した。
 Eコマースの発展も影響しているという。インターネット通販の拡大のため専門店で買わなくても済み、必ずしも秋葉原にくる必要がなくなったことが挙げられる。
 一方で、10~20代の「推し活需要」の点から考えると、テーマカラーの商品を買う「推し色消費」ができるコラボカフェやイベントが、原宿や東京スカイツリーで開催されることがある。このことから、次のように指摘した。
「推し活を含めた『オタ活』全般をする人口は増えているため、関連の市場の規模が大きくなっている。また、秋葉原以外の地域でその需要が満たせるようになっていることもあり、秋葉原に対して需要を見いだしていたのはアニメ、ホビー、マンガ、アイドルなどのアキバ系コンテンツを消費しているオタクのみでジャンルによっては秋葉原に来なければいけない理由は、そもそもない」

識者のコメントが上手く要約してくれているように思えるので、以下引用しよう。

私は、書店の減少と同様に、「その場所に行くという行為」が減ったのかと思ったのだが、実際は、可処分所得が減ったから回避したのとの指摘は、別の意味で、際どい日本の状況を示しているのかもしれないね?

まぁ、でも大丈夫、戦後という時代の最低ラインは、私も実体験はないけれども、あの焼け野原の状況だからね。

濵田俊也 文京学院大学教授(マーケティング戦略)、プロデューサー
見解ファンカルチャーに深く関わってきました。ファンビジネスを調査した矢野経済研究所(2023)によれば、コロナ以前の水準に市場が戻らなかったのは6分野(アニメ、ドール、アイドル、プロレス、コスプレ衣装、メイド・コンカフェ、コスプレサービス)。それぞれイベント開催はコロナ前に戻った、との分析にも関わらずです。いずれも元々同期型のファンビジネスですが、いかに音楽やグッズの売上が下がっているかということかと思います。
要因について様々な仮説がありえますが、私の考える主因はファン層の可処分所得の低下です。時間を使う同期型のエンタメを求めるファンが、お金のかかるグッズ等の購入を減らし、ライブや店舗等だけならリーズナブルな別のファンカルチャーの現場にも出向く。例えば、コロナ前以上にアイドルファンがコンカフェに通っているように思える。だから秋葉原等の雰囲気も変わったのだろう、とひとまず理解をしています。