草原の記(司馬遼太郎著) | 本のブログ

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普通の人は読まないだろうと思う本を記す。
あとは、Linuxと中古PCなどの話題。

本書は1989年新潮社から刊行されたもの、私は1992年初版の新潮文庫版で読む。

 

本書を読むきっかけは、先に取り上げた山崎正和氏の「歴史の真実と政治の正義」という本の中に、本書の文庫版のあとがきに、山崎氏が新聞に書いた書評が採用されたという事を知って、興味を持ったことが一つの要因だ。

 

現在のモンゴルはどうなっているのかわからないのだが、著者が訪れたときのモンゴルはとてもおおらかな国だったようだ。

自然と競合せずにやすらかに暮らせるところ、現在の日本のような華やかな娯楽は無いだろうけれども、心安らかに生きられるところ。

そういえば、小泉八雲は、日本の貧しいけれども、心休まる生活に魅了されたようだが、そういう世間は今の日本にはなくなったしまったようだね。

 

私も、すでに人生の下り坂に入っているが、どうすれば、自然と折り合いを付けて亡くなることができるのだろうか?

そんなことを、ふと、思ったりしたのだ。