帰宅したとき、こども(といってもおとなです)が
”おかあさん、あの桐島聡が捕まったらしいよ”、と教えてくれた。
え、どなたさま?とっさにわからなかった。
”ほら、あの、交番とかにポスターが貼ってある、指名手配のひと・・”
娘がいうには、他の犯人と違って、こわそうじゃなく、
にこっとした表情なので、すごく印象に残っていたらしい。
ちなみに、通っていた学校の近くに交番があったので、
毎日あのポスターを見ていたわけだ。
でも、捕まったひとはあのポスターのおにいさんとは大違い
70歳になっているそうで・・・
名前を偽って日本で生きてきた、いったいどんな人生だったんだろう。
今読んでいる本、”カミカゼの幽霊”の中に出てくる大田正一と重なった。
この人は、カミカゼ特攻隊の人間爆弾”桜花”を作ったひと
このあまりに悲惨な兵器を作った重責から
戦後、基地から飛び立ち、自殺したと思われていたが、
死なずに名前を偽り、戦後を生きていた。
やはり、死ぬ前になり、自分の本名をあかした。
いるんだな、こんな人が。
すくなくとも、今後、
交番からあの桐島さんの顔のポスターは消えるわけだ・・
今