毎年、夏を中心に、
保育園、幼稚園などで流行る、手足口病。
最近は、温暖化の影響か、
季節に関係なく、
突然、冬に小流行があったりして、
おどろかされたりもします。
どんな症状かというと、
まさしく、名前の通り。
手と足(おもに、手首や足首より先で、
手のひらや足の裏に多い)中心に、水疱。
それから、口の中、
舌やのどの奥にも水疱ができ、
典型例では、ひざの頭や、おしりにも、水疱ができます。
口のなかが痛くて、
しゃべれない小さい赤ちゃんでは、
よだれが増えて、食欲がおちた、なんていうことで、
気がつくこともあります。
この病気は、原因ウイルスが何種類もあるので、
何度もかかるし、
時には、ワンシーズンで2回かかった、なんてこともあります。
そのためか、
症状的にも、発疹の出方も、
かなり幅があり、
あんまり水疱っぽくない、ぶつぶつのときもあるし、
口内炎だけで、診断できにくかったりもします。
親や小児科医が気づかぬほどの小さな発疹も、保育園の保母さんが、
これ、きっとそうよ、と目ざとく指摘されることもよくあります。
基本的には、高熱が出ることは少なく、症状は軽いですし、
長らくウイルスを排泄することがわかっているので、
熱なく、全身症状がかるければ、
長く休む必要はありません。
そんな病気です。
しかし、今年流行っている手足口病は、
すこし様子が違う・・・
先日、高熱(それも、40度近い!)が、
5日も続く、手足口病のお子さんがいました。
ぐったりして、全然食べられない、とのことだったので、
点滴をしましたが、
それでも、まだ解熱せず、ぐったり。
手足口病でそんなに高熱が続くなんて、
普通考えられない。
髄膜炎をおこしているのでは?
と考え、大きい病院に行ってもらいましたが、
髄膜炎の合併はありませんでした。
(手足口病で、ウイルス性髄膜炎を併発することはたまにあり、
私もいままで、2例ほど、あたったことがあります)
ということは・・・
手足口病自体の発熱??
そういえば、
今年は、熱をともなう手足口病が多いような・・・
たかが手足口病とあなどることなかれ、
今シーズンの手足口病は、
こじれることがあるので、
ご用心!!