バランスと調和13.【意欲と恐怖】 | 始まりはアドラー心理学

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より、楽しい日々を送るために、
より、ハッピーな人生を過ごすためには、
どうすればいいのでしょうか?
そのための方法論や実践論を考えています。
ちょっと難しい内容かも知れませんが、
みなさんのお役に立てるような情報を伝えていきたいと思います。

かつて、日本の躾と教育は、スパルタ的でしたかみなり
家庭にはカミナリ親父がいて、子供が悪さをすると怒鳴り散らし、
容赦なくゲンコツを喰らわせましたグー
また、子供を押し入れや物置に閉じ込めたり、
ご飯を一食抜かすなども当たり前で、
これらに対して異を唱える人もいませんでした。

学校にも、スパルタ教師や体罰教師が大勢いましたひぃーこわい
特に部活動の顧問による部員に対しての指導は、

イジメと遜色ありませんでした
今でも、一部では、鬼コーチによる酷しい『しごき』は健在です。
実際、一部のスポーツや武道の世界では、
未だにスパルタ式が採用されています。

以上のような状態に、僕は憤りを感じますしょんぼりむかっ
こんなもの、けして指導とはいえません。
単なる『恐怖による支配』です。
中には、雨と鞭を使い分ける指導者もいますが、

許し難い暴挙といえますだめ
これは、精神を支配してコントロールする洗脳術に当たり、
動物の飼育法と何ら変わらないでしょう。

人間が行動に対して抱く動機は、大きく二つに分かれます。
一つは『意欲と快楽』を伴うもので、
もう一つは『恐怖とストレス』を伴うものです。
前者は、「やりたいから」、「楽しいから音譜」というポジティブな動機で、
後者の動機は
「恐怖や苦しみから逃れたいぅぅ・・・」というネガティブなものです。
この時、人間の脳内には、異なる二種類のホルモンが作用します。
一つは快楽ホルモンのドーパミンです。
ドーパミンは、脳内に楽しさやワクワク感を演出し、

自発的な行動を促します。 
もう一つはノルアドレナリンです。
不安や恐怖を感じてる時に出るホルモンで、
我々に「立ち向かうかがんばる」、「逃げるか焦る」の二拓を迫ります。

スパルタ式は、ノルアドレナリンを悪用した指導法といえます。
『怒る』、『罰を加える』などのストレスを加える事で、
「苦しみたくない」という動機を持たせて行動に導くというのは、
あまりに粗末な手段といわざるを得ません。
『いう事を聞かせる』という際には、
実に手っ取り早い手段となりますが、
長期的に使用すると後で大変な事態となりますあせる
指導される側がストレスでリタイヤしたり、
指導する側が激しく憎まれて報復をされたりなど、
悲しい結果をもたらす破目になるでしょうどんより

十数年前に、
女子柔道の指導者が選手に訴えられて追放された事件がありました。
話によると、酷いスパルタ指導だったようです汗
同様に、大相撲でも激しい体罰で弟子が死亡し、 
親方が逮捕される事件もありましたがっかり
また、教師による厳しい指導により、
生徒が自殺してしまうと痛ましい事件もありましたねなみだ
全て、強過ぎるストレスが原因となっています。

ストレス自体に問題がある訳ではありません。
人間の肉体や精神は、何らかの負荷が加わると、
その状態に順応しようと懸命になりますアップ
それにより、あらゆる心身の機能が活性化し、
ストレスを克服すると同時に、人を成長へと導くのです。
それには適度なバランスが必要となります。
ドーパミンで意欲を出し、
適度なノルアドレナリンで程よい緊張感を持つ事が出来れば、
人生のあらゆる面が快適に営まれるようになるはずですグッド!

既に述べた通り、他人を支配するために
ストレスを加えるのは許されませんむかっ
ノルアドレナリンは、
自らが危機に対処する際に作用させるべきです。
他人に恐怖と不安を与えてコントロールするのは、
知能ある人間が使う手段とはいえません。
もし、あなたが子を持つ親であったり、部下を持つ上司であるなら、
努めて注意してください。
指導者や教育者の役割は、人を操る事ではなく、

人を自立に導く事です。
そのためには、まず自ら自立せねばなりません。
他人を従属させたり、支配したりする人間こそ、
自立とは程遠い弱者である事を、まずは知って欲しいと思いますひらめき電球

詳しくは、アドラー心理学を学んでください本
最も効果的で最も幸せな指導法が、そこにはあります光