サムシング・グレート1.【大自然の驚異】 | 始まりはアドラー心理学

始まりはアドラー心理学

より、楽しい日々を送るために、
より、ハッピーな人生を過ごすためには、
どうすればいいのでしょうか?
そのための方法論や実践論を考えています。
ちょっと難しい内容かも知れませんが、
みなさんのお役に立てるような情報を伝えていきたいと思います。

アドラー心理学によって、『人間が生きる目的』というものが、
次第に明らかとなってきています。
この目的とは、個人によって異なるものではなく、
誰もが持っている共通のものです。
その答えは、アドラーのいう『共同体感覚』にありました。

人間なら誰でも、他人と「関わりたい」、「協力し合いたい」、
「支え合いたい」、「愛し合いたい」という感覚があります。
これは、社会から教育されたからではなく、
生まれつき具わっている本能です。
結果、僕らは互いに結び付き合い、合い集い、
家族を初めとした様々な共同体が形作られています。

自然界を見ても、ライオンやシマウマなどの動物が、
それぞれ群を作って集団生活を営んでいますねしし座ゾウ
そして、もっと大きな目で見れば、
様々な動物たちが、食物連鎖の中で互いの役割を果たして、
自然界全体を形作っているのが判ります。
さらには、大気や海洋、河川や湖沼、森や草原などの生態系を見れば、
大自然と生物が互いに影響を与え合っている現実に気付くでしょう。
つまり、生き物を含む全ての要素が、それぞれ役割を持ち、
互いに協力しつつ共存共栄する中で、
地球環境全体のバランスが維持されているのです。

例えば、海洋には『イワシ』という魚が、
至るところで群を作って生活していますうお座
地球上には、
イワシを貴重な食糧として捕食する生き物がたくさんいますね。
同じ魚であるマグロ、カモメやペンギンなどの鳥類、
さらにはアザラシやオットセイなどの海洋動物、
そして人類も…。

驚くべきは、イワシには痛覚がありません。
これは、魚類全体にいえる事ですが、
彼らには「痛い」という感覚がないのです。
つまり、イワシは、いくら餌にされても、
全く苦しくないという事ですね。
これは、あたかも、
食べられるために存在しているかのように見えます。
彼らは、自然界の中でで絶大な役割を担っているのです。

イワシたちは、海中の動物性プランクトンを食べて生きています。
そして、プランクトンたちが栄養源にしているのは、
植物性プランクトンです。
彼らは植物性なだけあり、
太陽の光合成でエネルギーを作っています晴れ
そして、野菜と同じく『窒素、リン酸、カリ』が肥料となります。
そして、これらの物質は、山や野原の土や岩に含まれており、
雨によって流されて、河川に運ばれ、海に注がれているのです波

イワシ以外では、海藻(海草)を食べる魚介類がたくさんいますが、
これらの海藻も、
『窒素、リン酸、カリ(肥料)』が栄養源になります。
以上のように、海と陸地は互いに影響を与えながら、
様々な動植物を養っている訳です。

さらに海草は、小魚が大型魚類から身を護るために利用されています。
結果、小魚が繁栄して、
それを餌にする様々な生き物が集まってくる事で、
海洋の生態系が維持されています魚しっぽ魚あたまうお座

地上も、海と同じように
様々な動植物が、同じ環境の中で共存共栄していますクローバー馬しし座
植物たちは、動物たちにとって命の源になっていますが、
また一生を終えた動物たちも、
死体になれば、植物たちの肥料になりますチューリップやしの木
まさに、自然界には一切の無駄がなく、
全ては循環しながら全体の調和が維持されている事が解ります。

一見、無駄なように感じるものでも、
大きな役割を持つものがたくさんあります。
例えば、毎年、世界各地で大被害をもたらす台風台風には、
極地からくる冷たい大気と、赤道付近の暖かい大気を混じり合わせ、
地球全体に循環させる役割があります。
台風があるから、地球上の大気バランスが保たれている訳ですね。

台風には水を運んで、植物を繁栄させる役割もあります。
日本においても、
台風による雨雨で農業が大きな恩恵を受けているのは確かです。
よって、もし台風がなくなったら、
地球環境も僕らの生活も維持出来なくなるでしょう。

雷にも大きな役割があります。
雷により空気がイオン分解されて分離した窒素が、
地上の植物にとって貴重な肥料になっているのです。
日本でも古来から、
雷が多い季節に稲がよく育つ事が伝られてます。
だから、雷を稲妻というそうですよ。

大自然の話は尽きませんが、キリがないので、終わりにしましょう。
もう、充分に感じてもらえたと思います。
アドラーの唱えた共同体感覚とは、人類だけでなく、
地球全体に及ぶという事です。
アドラーは、さらに視点を拡大し、
「共同体感覚は宇宙にも及ぶ」といっています。

仏教にも、同じようなものがあります。
『諸法無我』には、「万物は全て繋がっており、
それぞれが全体の一部として存在している」という意味があり、
まさに共同体感覚と同じですね。

人類は、宇宙について全くといっていいほど何も解っていませんが、
恐らく、地球環境と同じ事がいえると思います。
実際は、宇宙全体が様々な生き物を抱えた巨大な生態系であり、
その中で生きる全ての存在が、それぞれ役割を持ち合い、
共存共栄する事で、全体のバランスが保たれていると思うのです。

以上を読んだ方なら解るはずですが、
問題は、これほど精密なシステムが、
ナゼ存在しているか…という点です。
あまりに、よく出来過ぎていませんか?
一切の無駄がなく、全てが完璧に機能している状況を見ると、
背後に深い意思を感じざるを得ません。

しかし、世間的には、
宇宙や地球、そして人類が自然発生したかのようにいわれています。
果たして、こんな奇跡が本当に起こり得るのでしょうか?

次回は、その疑問を払拭する内容でレポートしたいと思います。