青年部の主張 第44号 野菜・果物関連の新潟弁 | 日本野菜ソムリエ協会認定 「野菜ソムリエコミュニティ新潟」

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何気なく使っていた言葉が、実は新潟でしか使われていない言葉だった、

ということがたまにあります。
大洋紙(標準語で模造紙)、浜茶屋(標準語で海の家)、

イタリアン(標準語でミートソース焼きそば)。イタリアンは違うか。

というわけで、野菜果物関連で使われる新潟弁を紹介したいと思います。

新潟弁なのか、ごく一部地区での言葉なのか、

それとも他県でも使われる古語ルーツの言葉なのか、

議論はあると思いますが、一応全て新潟市で使われています。
上の例で言えば、浜茶屋は西日本・日本海沿岸では主流の言葉です。



①はやす
切る、という意味で使われます。スイカやきゅうり、トマトなど、

そのまま食べられる夏野菜において使われることが多いようです。

冷やす、の意味ではないです。

当コミュニティでも秋葉区の田中さんがよく使う言葉として知られています。
 

 

 

②よむ
野菜や果物が熟していること。

新潟の年寄りが言う「よ〜よんでる」は、美味しそうに熟している、の意味です。

また、熟して割れることを「よみわれ」と言います。

水分多めのトマトが自然と割れた状態や、スイカの空洞果もよみわれと言うことがあります。
 

 

 

③ぶつ
田んぼや畑を耕耘すること。肥料や生分解マルチの漉き込みも含む。

春や秋にトラクターで田んぼを掘ることを「田打ち(たうち)」と言いますが、

「打つ」は「ぶつ」でも変換できます。

麻雀劇画でも、打つと書いて「ぶつ」と読んだりします。


 

④こぐ
野菜を畑から根っこごと引っこ抜く、の意。

枝豆の産地・新潟市西区の黒埼地区では、通称「豆こぎ機」で枝豆を根ごと収穫し、

納屋で脱莢機にかけて莢と枝に分けています。

農家は自宅でA品とB品に選別し、いいものをJAに持ち込んだり、

引き取りに来たスーパーに渡したりしています。

引っこ抜かずに、地表から上を切断し収穫する機械を「ハーベスター」と言います。

JAで大規模自動選別機を導入した県内他産地は、

農家は自宅で選別しなくて済むのでハーベスターで収穫し、

選別前の莢をJAに持ち込んでいます。なお、大豆はハーベスターで収穫されます。
 

枝豆の畑。手前はこいだ後。

 

JA新潟かがやき・旧ささかみ地区の枝豆選果場。今年から稼働。

 

 

 

次回は、「すずまさ農園に行ってきた」を掲載予定です。