ベジフルインフォネット102号 あなたはどんなブドウを選びますか? | 日本野菜ソムリエ協会認定 「野菜ソムリエコミュニティ新潟」

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最近では店頭に並ぶブドウの種類もたいへん増えてきました。

自分用(家庭用)あるいは贈答用に選ぶとき、どんな基準で選びますか。

できるだけ美味しくて価格的にも納得できるものを選びたいと思うのは、

誰しも同じだと思います。

 

 

選ぶ基準1

皮が食べられるかどうか
大粒のブドウでも皮を剥くと小さくなってしまったり、手(指)が汚れてしまったりして

がっかりしたことはありませんか。

最近では手が汚れることが理由で食べないという人もいると言われています。

 

皮が固く剥かないと食べられないのが昔の品種には多くありましたが、

最近では品種改良され皮が薄く柔らかい品種が出てきました。

これで手が汚れる、面倒くさいといったことは無くなりました。

 

 

 

【ブドウ各種】

 

ブドウの皮にはポリフェノールが豊富に含まれています。

ポリフェノールはアンチエイジング効果、肌のシミやシワをできにくくする、

動脈硬化などの生活習慣病を防ぐ効果があるとされています。

 

皮ごと食べられるという選択は健康にかなっているとも思います。

 

 

選ぶ基準2
種あり、種無しで選ぶ

種をいちいち吐き出すのが面倒くさい、食べているときに間違って種を噛んでしまった時の不快感、

種の有無は重要な判断基準だと思います。

 

もともとは種のある品種が多かったのですが、

最近ではスーパーの店頭などでも種無しのブドウが多くなり選択の幅が広がったように思われます。

 

ブドウを種無しにするにはジベレリン処理を施します。

(ジベレリン処理とは、ジベレリンという成長ホルモン剤にブドウをつける作業のこと)
ジベレリンにつけた方が大粒になりますが、小粒のものと糖分は同じです。

ただ、種ありの方が甘味・コク・香り全てが上回るという研究もあるようです。

 

食べやすさを選ぶのか、味を優先するのか、あなたはどうしますか。

 

 

選ぶ基準3
色で選ぶ

ブドウを区分する方法に果皮の色で分ける方法があります。

赤・黒・緑(白)の3つ大別され、赤は「甲斐路」や「安芸クイーン」など、

黒は「巨峰」や「ピオーネ」など、緑は「ロザリオ・ビアンコ」などがそれぞれの代表かと思います。

 

緑色のブドウの代表がシャインマスカットなどマスカット類です。

薄い緑色をしているものが多く、さわやかな甘さをしているものが多いようです。

皮が薄いものが多く皮ごと食べられるものが多いのも魅力の一つです。

また、白ワインの材料となる品種も多くあります。

 

黒色のブドウは、黒色または黒っぽい紫色で皮が厚いことが特徴のようです。

この特徴を持ち、どこでも入手できるのが巨峰です。

巨峰は濃厚で強い甘味と強い香りがあります。他の黒色の品種も同じ傾向にあるかと思います。

 

赤のブドウは緑と黒の品種の中間的な特徴があると思います。

赤っぽい紫色をしているものが多く、酸味は少なく甘味のある品種が多いため、

甘いぶどうが好きな方にはお勧めです。

 

 

選ぶ基準4
甘さや酸味を基準に選ぶ

この基準の場合、とにかく甘いブドウ、少し酸味がありサッパリしたブドウ又は

甘味と酸味のバランスのとれたブドウでしょうか。

 

甘味で選ぶのなら、「シャインマスカット」・「ピオーネ」・「甲斐路」が

高糖度で高級品種が多いように思います。

これらは糖度が高いうえに酸味がほとんどないのでスイーツのような感覚で食べられます。

甘味と酸味のバランスがとれた品種には

「ナガノパープル」や「ハニーシードレス」・「デラウェア」などがあります。

ナガノパープルは特に強い甘味の中に少しの酸味を感じる品種で、

どちらかというと贈答用といった感じもします。

 

産地(日本産か輸入品か)で選ぶ、沢山食べたいときや加工品にするときなどは

コスパで選ぶなど他にも基準はあるかと思います。

みなさんはどんな基準で選んでいますか。秋の味覚ブドウを楽しみましょう。

 

 

ブドウの豆知識


ブドウを選ぶときの一般的なポイントは
①軸が太く、青いこと 

②果皮に白っぽい粉が付着している 

③粒に張りがあってみずみずしい 

④粒全体が色づいている

 

 

果皮に付着している白っぽい粉は

これは果実から自然に分泌される天然物質でブルーム(果粉)といわれています。

ブルームにはオレアノール酸や長鎖アルコールなど水に溶けにくい物質が含まれ、

水をはじき病気や乾燥から果実を保護する働きがあります。

ブルームは無害ですので食べても大丈夫です。

 

 

おいしい食べ方
房の下よりも上の部分が甘くなる傾向にありますので、

下から上に向かって食べていくと甘味が強くなり最後までおいしく食べられます。

 

 

保存方法
ブドウは日持ちがしないので、なるべく早く食べることをおすすめします。

保存する場合は、新聞紙やラップで包み、冷暗所あるいは冷蔵庫の野菜室で保存してください。

 

 

(野菜ソムリエプロ 木村純一)