芽キャベツを、小さいキャベツと思っている方が多いのではないでしょうか。
個人で、あるいは家庭で芽キャベツを購入して調理することはなかなかないですね。
購入する機会がないだけに、調理法や食べ方、旬の時期など知らないことが多いです。
「芽キャベツ」はキャベツと同じくアブラナ科アブラナ属の一年草です。
キャベツの変種の一つで、原産地はベルギーのブリュッセル近郊とされています。
原産地にちなみ、フランスではシュー・ド・ブリュッセル(chou de Bruxelles)と言われています。
日本では芽キャベツの他、ヒメカンラン(姫甘藍)
コモチカンラン(子持甘藍)とも言われています。
一般的なキャベツは頂芽に球をつけますが、
芽キャベツは上の写真のように多くの側芽が球になります。
小さな品種で60㎝程度の高さになり、大きな品種では高さが1.2m程度になり
茎の側面に直径3~4㎝の芽キャベツが50~60個程つけます。
芽キャベツの旬の時期は、11月中旬から3月頃までとなっています。
気温が高いと虫がつきやすく、葉が綺麗に巻かないなど、栽培が難しいようです。
日本国内では静岡県が最大の産地となっているほか、北海道や長野県でも栽培されています。
芽キャベツは葉がぎっしりと詰まっているため火が通りにくく、
苦味があるため生食ではなく、下茹でをしてアクを抜いて使用するのが一般的です。
シチューなどの煮込み料理では下茹での必要はありません。
茹でる時は芽キャベツの外皮を1~2枚むき、茎の部分に切り込みを入れた状態にし、
たっぷりの水に少量の塩を入れ沸騰したら芽キャベツを入れます。
茹で時間は1分半から3分程度です。
芽キャベツは100gあたりカロリーは50kcal、糖質が4.4gです。
主な栄養素は、キャベツの約2倍含まれるビタミンK、キャベツの約4倍のビタミンC、
キャベツの14倍以上といわれるβカロテン、ルテイン、葉酸、イソチオシアネートなどです。
ビタミンKは骨を丈夫にする作用があるため骨粗しょう症の予防が期待できます。
またビタミンCには美肌・美白効果あることは広く知られています。
栄養満点な芽キャベツですが、あまり購入して食べることがありません。
シーズンの最後ですがこれを機会に試してみてはいかがでしょうか。
茨城のいちご「ひたち姫」
関東地方では栃木県についでいちごの生産量が多いのは茨城県ですが、
多くはとちおとめを生産し、独自のブランドがあまり目立っていません。
茨城県農業総合センターが「とちおとめ」と「章姫」を交配・選抜して出来たのが「ひたち姫」です。
かつて常陸国(ひたちのくに)といわれていたのが茨城県ですので、
そこから「ひたち姫」と名付けられたようです。
果実は大きな円錐形で濃い紅色、果肉も鮮やかな紅色です。
柔らかめで酸味が少ないので甘くやさしい口当たりになっています。
時期は12月上旬から5月下旬までです。
しかし、市場にあまり出回らない品種で知る人ぞ知るいちごです。
いちごには風邪予防に役立つビタミンCなどが多く含まれていることは
すでにご存じのとおりです。
ビタミンCは、体の中でウイルスや細菌を排除することに役立ちます。
ビタミンAはウイルスや細菌が最初にとりつく粘膜の機能を強固にするとされています。
いちごには、ビタミンやミネラルが豊富に含まれており、
外皮部分も手軽に食べることがますので、ビタミンやミネラルの補給に役立ちます。
風邪と新型コロナウイルスは違いますが、いちごを積極的に食べることで
感染予防にもなるのではと考えるこの頃です。
第9回野菜ソムリエアワード
これまでもお伝えしていますが、第9回野菜ソムリエアワード最終選考が行われています。
今回は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、全ての審査・選考がWEB上で行われており、
野菜ソムリエの資格をお持ちでない方も投票を行うことができます。
最終選考に残った20組のファイナリストたちの動画をご覧になり「いいね」するだけですので
是非に参加をお願いします。
投票は日本野菜ソムリエ協会のHPより参加することができ、
投票締め切りは4月5日(日)となっています。結果発表は4月9日(木)です。
【2018年発表の様子】
(野菜ソムリエプロ 木村純一)