本州各地のアスパラガスが旬の時期になり、
スーパーなどの店頭にもきれいなグリーンの彩を添えています。
アスパラガスはキジカクシ科(※)クサスギカズラ属に分類され、
南ヨーロッパからロシア南部を原産地としています。
(※以前はユリ科アスパラ属に分類されていました。
変更になった理由はDNA解析の技術が進歩し、
分類法に影響を及ぼしているようです。
興味のある方は植物学分類法を研究してみてください。)
難しいことは別にして、アスパラガスの分類には色と形状により
行うことができると思います。
まず、緑色の「グリーンアスパラガス」、白い「ホワイトアスパラガス」、があり、
栽培方法が違うだけです。
グリーンアスパラガスは太陽の光を十分に浴びて成長しますが、
ホワイトアスパラガスは土寄せなどして光が当たらないように栽培します。
最近ではアントシアニンという色素を多く含んだ
「紫アスパラガス」も見かけるようになりました。
グリーンアスパラガスを若いうちに収穫した、
長さ10㎝ほどの「ミニアスパラガス」も柔らかく、調理もしやすく注目の一つです。
見た目は似ていますが別な種類の「アスペルジュ・ソバージュ」という、
フランス原産の山菜の一種も便宜上含めて5種類ぐらいに分類するのが
分かりやすいと思います。
通常食べているアスパラガスは地面に顔を出した茎の部分です。
茎の部分に「はかま」と呼ばれる三角形のものがありますが、
これがアスパラガスの葉になります。
佐賀県産グリーンアスパラガス(参考画像)
品種的には「ウエルカム」、「スーパーウエルカム」、「グリーンタワー」などが
グリーンアスパラガスの代表品種ですが、
香川県農業試験場が開発した「さぬきのめざめ」など
国内で開発された品種も出てきました。
栄養と機能性では体内の代謝に関与するアミノ酸の一種「アスパラギン酸」を含み、
疲労回復に効果があるとされています。
他には血圧を下げるという「ルチン」も含有しています。
茹でたり、炒めたり、天ぷらなどにして召し上がってください。
(野菜ソムリエプロ 木村純一)