平成29年1月17日
内閣総理大臣 安倍 晋三 殿
内閣官房長官 菅 義偉 殿
横浜の教育を考える会 代表 湯澤 甲雄
横浜市南区大岡3-41-10 電話045-713-7222
安倍総理の「次の70年を見据えた施政方針演説」に関する要望
副題・左翼勢力活動の根源「個人の権利尊重教育」を断つ方針の明示等
下記3項目の末尾に記した結論を施政方針に入れて頂きたく要望いたします。
記
1、安倍総理は20日開会の議会において、掲題の演説をなさると、NHKラジオ放
送で聞きました。その放送では<「個性を伸ばす教育」を含めた憲法改正>につ
いても行われるとのことでありました。そこで「個性を伸ばす教育」が、憲法前
文1項と26条(教育の法定原則)や教育基本法第1条(教育目的)の条文に従
った「自由民主主義を原理とする国家の国民の育成を期した本来の教育」の下で
行われるのか、それとも、教育基本法第3条(生涯学習の理念)と第17条(教
育振興基本計画)の条文に従った「自由民主主義の原理から乖離した個人の育成
あるいはグローバル人間の育成」を期した現行教育行政の下に行われるのか、重
大な関心があります。
結論、是非とも「自由民主主義を原理とする国家の国民の育成を期した教育」と
してくださいますようお願いいたします。後者は、憲法違反であるからです。
2、我が国における自由民主主義の系譜を思うとき、それはグルー元駐日大使が
書いたといわれるポツダム宣言第10項にみられるように、(大日本帝国憲法へ
の)復活と書かれています。その大日本帝国憲法は、高潔な道義(Virtue)を帯
した国民であることを期した教育勅語を定めた後に、制定されています。
嫌日狂で容共主義者であったルーズベルト死亡後、代わって登場したトルーマ
ン大統領により対日戦争の終結の方法と新世界秩序を構築するメンバーの中に、
日本を良く知る親日家であったグルー元駐日大使等が起用され、中心的役割を
果たして考案されたものが国連憲章の中にある概念・基本的人権という名の
Virtueを誕生させたものと思われます。これまでの欧米の憲法には、基本権あ
るいは人権と言われる個人の自由と権利はありましたが、基本的人権という
Virtueは大日本帝国憲法を模倣して作られた国連憲章の概念であり、その概念
を採り入れて制定されている現在の日本国憲法は国連憲章と相似形の関係にあ
ると言えます。因みに、英英辞書や米国のエンサイクロぺディアの中には、
Fundamental Human Rightsに関する記述がありません。また欧米の憲法にもほ
とんど書かれていません。基本的人権の重要性を意識していないと思われます。
結論、それ故に安倍総理は70年談話において、国連憲章の核心に据えられたそ
れぞれの国民の高潔な道徳を帯した基本的人権が世界平和の重要な概念である
ことを世界に訴える一方、国連当局に対し申請当該国の国民固有の尊厳ではな
いものに対する世界遺産認定は行わないことを訴えていただきたいと思います。
3、マッカーサー憲法草案の中に基本的人権という言葉がありますが、その具体
的意味は空白とされ不明でした。それを参酌して作られた現行憲法は、占領下の
国民として尊重されるべき基本的人権などあろう筈がなく、当然意味不明文と
されました。然るところ、主として左翼勢力によってそれは個人の自由と権利で
あるとする憲法解釈がなされ、これによって個人の権利の尊重というポピュリ
ズムの虚偽の概念が捏造されて、自由民主主義政治を根底からくつがえす道具
として今日でも盛んに使われています。我が国の左翼勢力の政治活動は、偏にこ
の捏造された虚偽の概念を徹底的に守り、拡大することによって行われている
といっても過言ではありません。
そこで、常識的に考えてもただそこに存在する個人は、国や他人から尊重
(Respect)されるべきものでは無く、国や他人から尊敬(Respect)されるよう
に励むべきものであって、児童は将来尊敬されるような人になるためには、どの
ようなことを学んだらよいかについて、親や教師から教育を受け、受けさせる教
育をすることです。ところが現在行われている文科省の「教育振興基本計画」に
よる教育行政は、個人を尊重する教育を全国の義務教育学校に強制するという、
常識に外れた行動を職務とするために良心の呵責に耐えられず精神を病む教師
が多発している一方、合成の誤謬により無作為が許される職場において、生徒間
のいじめ等は個人情報保護法によって守られるため、教師や生徒のその責任の
所在が教育長以下誰も皆目不明にして、給与だけもらっていられる無責任集団
の職場に変質しています。改正刑法草案第12条(不作為による作為犯)が常態
化職場が現出しています。
因みに、児童の権利条約前文において、「児童は国際連合憲章において鮮明に
された理想の精神に従って育てられるべき」とあり、その理想とは「父、母、兄
弟、祖父母、共同体の人々が歴史的に形成した尊い習俗、習俗宗教、道徳、伝統
文化、法律等や固い絆で結ばれた人間愛を世界の自由、正義、平和の基本とする
(これを基本的人権と称して国が尊重し保障する)」ことであると、児童のアイ
デンティティ教育を重視しています。
結論、中学校公民教科書で使われている「個人の権利の尊重」は左翼の造語であ
り、自由民主主義教育を亡ぼす虚偽の言葉です。この虚偽の言葉を抹殺すること
によって、<自由民主主義を原理とする教育や政治を土台から構築し直すこと>
について、施政方針の中に入れていただきたいと願う次第です。以上