H28.10.5 篠田 亮
新幹線誕生に係るTV番組―紹介
一昨3日、偶然視聴した新幹線に係るNHK BSの番組
が9日(8日深夜)に再放送される由故、紹介致します。
今年は、東海道新幹線の建設決定・着工から57年、鴨宮モデル線運用開始から
54年、開業から52年、半端な経年ですがーー。
記
NHK BS1 H28.10.2 放送
再放送 10月9日(日)0:00AM(8日深夜)
BS1スペシャル メガプロジェクト
「開拓者たちの決断▽新幹線の父 不屈の闘い」
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/2443/2409193/index.html
以上
蛇足;
① 小生国鉄入社時の最初の辞令は確か十河総裁名であったと
記憶する(辞令はその後紛失)。
新入社員研修の見学で、鴨宮で試験列車に搭乗(確かS38年2月。東京方始点(現綾瀬市内?)迄の往復。試験走行の現地統括者は、のち小生新幹線計画部勤務時の上司の一人。
② 番組中、東海幹建設資金に世銀借款導入は政府資金拡充のための総裁の深謀遠慮と思わせる件りの真実を知る術ないが、説得力を感じた。
③ 世銀高官を納得させた、当時の我が鉄道技術の高水準に敬意と感激。なお世銀借款は、番組解説の云う、我が政府を動かさんとする策とすれば大した政治センスと感嘆。
以下の項、番組は言及なし。
*溶接ロングレール、全溶接鋼橋採用、鋼橋現場継手の高力ボ
ルト摩擦接合、ノーズ可動クロッシング分岐器開発実用、ス
ラブ軌道開発実用、PC枕木、トンネル掘削鋼製支保工等々。
*東海幹開業時以降も進化が続いているらしいが、漏洩同軸ケ
-ブル経由で列車・地上を接続した列車制御システム。
*この列車集中制御システム開発、高速台車の振動解析に、旧
陸・海軍技術者の貢献大(三木氏、松平氏)。
*交流25KV架線電圧。
余談:開業直前の設備監査に加わり、確か葛川橋梁(二宮町地
内)の支承部観察のため、狭い穴倉のような空間に潜り込む
際、線路内に安全帽を脱ぎ置いたところ試験列車が通過、観
察了えて線路内に戻ったが件の安全帽見当たらず、列車に巻
込まれたか、車両の床下機器を損傷したかもと青くなった憶
えあり。線路立入防止柵の根方に安全帽を発見、休心と同時
に列車風の強さを実感。
更なる感懐;
「高速、低廉乃至大量」の交通需要は向後次第に衰微し、個別、
随時の需要に遷移して行くような気がする。
現状のような評価尺度は、エネルギー資源枯渇や地球環境悪化
の観点からの制約、無きにしも非ず。
数百年を待たず、その対応策を迫られないか。
文明一般の課題ではあるが、鉄道にあっても例外ではなさそう。
(了)