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2015年11月6日 朝刊

 シリア内戦の影響で周辺国や欧州へ逃れる難民の急増が世界的な問題となる中で、難民認定に慎重な日本政府の姿勢に批判が出ている。
二〇一一年以降、六十三人のシリア人が難民認定を申請しているが、認められたのは三人だけ。
支援関係者らは「日本の認定基準は厳しすぎる。国際社会の一員として積極的に受け入れ、難民の保護に取り組むべきだ」と訴えている。 (安藤恭子)

 「心がイタイ。早く家族に会いたいよ」。ソファと机があるだけの質素なアパートの一室。埼玉県内に一人で暮らすシリア人の男性(22)が匿名を条件に取材に応じた。覚えたての日本語で語ると、黒く大きな瞳を曇らせた。

 男性はクルド系住民が多く住むシリア北部の出身。実家は農家で、跡を継ごうと大学で農業を学んでいたが、内戦が激しくなり、大学は機能停止に。民主化運動のデモに参加していた男性は政権の迫害を恐れ、一二年に出国した。

 きょうだいがいる英国に向かう予定だったが
ブローカーにだまされて日本経由でフランスにたどり着き、飛行機で同年八月に日本に戻された。両親はシリア国内にとどまり、家族は離ればなれのままだ。

 男性は日本政府に難民認定を申請したが、「デモに参加したとしても大勢の中の一人にすぎず、難民の要件である迫害を受ける恐れがあるとは認められない」という理由で一三年二月、不認定とされた。

 人道的配慮から一時的な在留は認められており、男性は今年三月、他のシリア人三人と難民認定を求める訴訟を起こした。

 毎日独学で二~三時間、日本語を勉強している。ノートに向かい、アラビア語から翻訳した日本語のあいさつをきちょうめんな文字で記していく。「日本の大学で、また農業の勉強をしたいから」と思いを語った。

 「たくさん逃げて、たくさん死んだ。今のシリアには戻れない。難民と認めてもらい、
家族を日本に呼んでまた一緒に暮らしたい」

◆昨年、全申請5000人で認定11人

 国連難民高等弁務官事務所によると、シリア内戦が始まった2011年以降、国外に逃れたシリア人は少なくとも429万人に上る。トルコ(避難民218万人)やレバノン(同107万人)など周辺国の受け入れは限界で、食料(続きや関連情報はソース元でご覧ください)
引用元:東京新聞